今日、ジャネット・イエレンFRB議長がクリスティーヌ・ラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事と公開討論の場でディスカッションし、その中で次のように語りました:
ジャンク債の利回りは低下(=価格は上昇)している。これはちょっとでも有利な利回りを求めて、投資家が無理していることを示唆している。
それから株式のバリュエーションもかなり高くなっていることを指摘しておきたい。ただ、財務省証券に代表されるいわゆる安全資産は利回りが限りなくゼロに近いので、それとの比較においては株式のリターンは魅力に映るという事情がある。いずれにせよ株式バリュエーションが高くなっているという事は、潜在的なリスクが内包されていると考えることが出来る。
ただ金融市場全体で考えると金融リスクは高まっているというより緩んでいる。もしFRBが利上げの決断をした場合、金利が急角度で上昇するリスクが無いとは言えない。だからFRBの考えていることを市場にちゃんとコミュニケートすることで、そのようなシナリオを回避したい。
レバレッジを多用する兆候は見られないし、信用の膨張やマチュリティ(返済期限)の変遷も見られない。この三つは、バブルが起きた際に見られやすい現象だが、そのどれも今の処おきていない。