こんばんは。以前、『少年カフカ』の時に幸運にもお返事をいただけた主婦です。
村上さんの新刊を日々楽しみに待ってます。新刊がない間は、作品の中に出てきた音楽や小説、映画を探して鑑賞してます。私が早稲田大学にいたころ、英文科の大学院の授業をもぐって受けていた時に、ある先生が「女性は読者でいた方がよい」というようなことを言いました。その時はよく理解できませんでしたが、私には、今は「読者」でいることの方がしっくりします。これからも村上さんの良い一読者でありたいです。
(しいのき、女性、41歳、主婦)
女性は読者でいた方がいいって、どういうことなんだろう? 僕にはよく理解できないけど。だって今の日本の文芸界を見たら、男性作家よりも女性作家の方がずっと活躍しているみたいじゃないですか。そんなことを言われたら、女性作家の皆さんはきっと怒りますよ。アメリカの大学だったら、そういう発言は間違いなく大問題になっているはずです。もちろんあなたが読者でいることに居心地の良さを覚えているのは、まったく別の問題になりますが。
僕は男性作家と女性作家が半々くらいで活躍して、それでちょうど良いと思っています。だって人口比が半々なんだから。僕の読者は日本でも海外でも、男女比がちょうど半々くらいです。それも嬉しいことのひとつです。
村上春樹拝