こんにちは。メール読みご苦労様です。
思うのですが、村上さんのような作家や小説ってもっといっぱいいてもいいんじゃないかなと。
村上さんや村上さんの小説はセオリーがあるし、真似というわけではないのですが、書ける人はいると思うし、書けるようになると思うのです。
僕はあと20人くらい欲しいです。
そうしたら二月毎に春樹系長編小説が読めます。
僕はまだガキンチョなのでいいのですが、村上さんはおじいちゃんです。
僕がその時になるともう、新しく読む村上系小説がなくなっちゃうかも知れません。
それは嫌です。
村上龍さんが、春樹さんのような小説家は一人ぐらいいた方がいいと、どこかのラジオで言ってましたが、そんなの全然足りません。
今ふと思いました。村上さんはおじいちゃんと呼ばれたことはありますか？　
なさそうですね。
でももし、定期的に会う若い女の子がいたとするなら、冗談で言われてそうです。
もっといい小説や音楽や映画や絵やゲームやらがどんどん出てきたらいいのになぁ。
僕が知らないだけかもしれませんが。
（アドロボウ、男性、19歳、フリーター）

「おじいちゃん」と呼ばれたことがあるか？　あるわけないじゃないですか。ふん、いったい何を言っているんですか。定期的に会う若い女の子がいるか？　いないですねえ。幸か不幸か。僕はどっちかというと、成熟した大人の女の人が好みです。若い女の子はきみにまかせます。僕の小説にセオリーがあるか？　たぶんないと思いますよ。僕の書き方はほとんど行き当たりばったりだから（英語だとon the spur of the momentと言います）、似たようなものを書こうとしても、たぶん自発性が失われてしまって、ぜんぜん違うものになってしまうんじゃないかな。

もっといい小説や音楽や映画や絵やゲームやらがどんどん出てきたらいいのになぁ。それはほんとにそうですね。おっしゃるとおりです。それから冗談でも「じいさん」とか呼ばないでくださいね。そのまま桜の木にのぼって灰でも撒いちゃいそうだから。

村上春樹拝