僭越ながら、作家という職業についてお聞きしたいと思います。
素人の勝手なイメージですと、基本的には一人黙々と作業をこなす事の多いお仕事かと思います。もちろん編集者の方との打ち合わせなど人に接する機会はあるかとは思いますが、一般的な会社員とは異なり、一人になる機会が圧倒的に多いと思います。
そこで、人によっては孤独や孤立感を感じると思うのですが、村上さんはそのような孤独は感じた事がお有りでしょうか? また、その際どのように気分転換を図っていらっしゃるのでしょうか?
(本の虫の虫、男性、32歳)
作家というのはおっしゃるとおり、基本的には一人で黙々と仕事をします。誰も手伝ってはくれません。編集者と会うのも、一ヶ月に数回程度のものです。でもだからといって、とくに孤独を感じるようなことはありません。むしろ「もっと一人になりたいよな」と思うくらいです。ほんとに。まあ、いろいろとありますので。
村上春樹拝