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心の底から震えたクラシック演奏は?

春樹さんの、今まで聴いたクラシック演奏の中で、心の底から震えた!と思えるものはありましたか? 
私は2004年のベルリンフィル/サイモン・ラトル@石川県立音楽堂「トリスタンとイゾルデ 前奏曲と愛の死」と、2008年のベルリンフィル/小澤征爾@Salle Pleyel「チャイコフスキー交響曲第6番」がそれにあたります。
両演奏ともにホール自体が“鳴って”いて、脳と心を同時に共鳴させるような作用があったのか、異次元の世界にトリップしたようになりました。
(とと、男性、41歳、医師)

いつのことだったかは忘れましたが、スヴャトスラフ・リヒテルが日本に来たとき、N響とブラームスのピアノ協奏曲2番(ブラに)を演奏しまして、それを聴きに行きました。そのときは仕事がきつくて(まだ小説を書きながら店をやっていた時代です)身体がくたくたに疲れていたんですが、その演奏が終わったときには、身体の疲れがきれいそっくり消えていました。あんなすごい体験は最初で最後だったですね。本当にうまく歩けないくらい疲れ切っていたんですが。

村上春樹拝