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ビーチボーイズのコンサートをライブで見た!

はじめまして。村上さんの『意味がなければスイングはない』を大学生のときに読んで以来、ビーチボーイズの大ファンです。ブライアン・ウィルソン関連の音源や資料は片っ端からチェックしました。
そして50周年記念コンサートの日本公演で、はじめて動くビーチボーイズを生で見ました。初期曲中心の祝祭的な空間で、マイク・ラブがパワフルに盛り上げていました。それに対し、ブライアンはピアノの前から動かず、置き物のようでした。デニスもカールもいない、ブライアンの天使のファルセットもありません。世界一好きな曲の「God Only Knows」は、映像の中で歌うカールに合わせて演奏していて、とても残念でした。それでもブライアンがまだ生きていて、ビーチボーイズのコンサートを見られることは奇跡のようで、素直に胸を打たれました。
村上さんは、あのコンサートに足を運ばれましたか? もしご覧になられたなら、どのように感じられましたか? 
そういえば、もうすぐブライアンの伝記映画も公開されますね。それでは。
(すぎさく、男性、31歳)

僕は残念ながら、事情があってあのコンサートには行けなかったんです。あとでDVDで見て、「ああ、無理してでもいけばよかったな」と後悔しました。なかなか見応えのあるステージでしたね。ブライアンって、昔に比べたら、あれでもずいぶん元気になったんです。そして彼がそこにいるだけで、すべてはがらっと変わってきます。そのあとマイク・ラブとブルース・ジョンストンの「(ブライアン抜き)ビーチボーイズ」のライブをハワイで見ましたが、かなりうらぶれていて、さびしかったです。ああ、こんなに違うものかと。

昔ながらのビーチボーイズ・ファンとしては「God Only Knows」はやはり「カールのもの」です。ちょっと他の人が歌うわけにはいかんだろう、と思いますよ。

村上春樹拝