春樹さん、こんばんは。
最近、アナログレコードの売り上げが増加しているみたいです。数年前、まだそれほど人気がなかった頃、リサイクルショップで、1枚100円のほこりはかぶっているけれど盤質の良い、ビートルズの「サージェントペパーズ」とウィングスの「バンド・オン・ザ・ラン」のピクチャーレコードを見つけました。当然購入しましたが、そのときはうれしくてにやにやしてしまいました。
春樹さんは中古レコードでこれはすごく掘り出し物だったなという経験はありますか。
(やすくん、男性、49歳、歯科医師)
アメリカの中古屋の「1ドル均一ボックス」でかなり珍しいものを見つけたことはよくあります。あれは嬉しいものですよね。盤が汚そうなものを安く買ってきて、それを時間をかけて丁寧に磨いてみたら、新品同様になったということもあります。そういう掘り出し物レコードを探すのはとても楽しいものです。
このあいだボブ・ディランの「Shadows in the Night」とブライアン・ウィルソンの「No Pier Pressure」をアナログ盤で買ってきました。やっぱり、針を落として聴くのっていいですよね。しみじみと聴けます。CDみたいなよそよそしさがありません。ラベルもかっこいいし、重みも嬉しいし。
村上春樹拝