極めて私的な事なんですが、人生最大の失恋をしました。
と、いっても一大決心をして打ち明けた相手に断られたのではなく、長年想い続けてた人に結婚が決まった、という、ひじょーに中途半端な結末です。
月曜の朝イチのメールで「結婚します」と知らされた私、心臓が止まるかと思いました。いや、ホントにマジで止まりそうでした。
心臓を動かしたりとか呼吸とかカラダが勝手にしてくれてるもんだとばかり思ってましたが、メールを見てから数日は、「吐いて~吸って~」と意識しないと、心肺停止状態になりそうでした。
今、この瞬間も世界中で恋を失って泣いてる人が大勢いるんだよなぁ、と思うと、なんだか抱きしめて一緒に泣きたい気分です。
辛いのはあなただけじゃないよ、って言って背中をさすってあげたいです。
そして、私もさすってもらいたい。
彼/彼女は、あなたにとって完璧だった。
もちろん、あなたは彼/彼女が完璧じゃないのは知ってる。でも、その不完全なところを含めて、完璧だった、愛おしかった。
つい強がっちゃうところ、くだらないネタをドヤ顔で披露するところ、真剣な表情も、笑顔も、ぼんやりした顔も、全部、好きだった。
他愛ないお喋りが楽しくて、あの人以外の人とでは、もう二度と心の底から笑えない気がする。
あの人が励ましてくれたから、挑戦できたことがいっぱいある、もう、新しいことは何一つする気力がない。
もう、あんなステキな人にはこの先一生、出会えない気がする。
そう、思っちゃう、よね?
こんなに辛いのに、どうして出会っちゃったんだろうね?
最初からずっと、友達のままで、いられたら、良かったね。
私の敬愛してやまない、竹内久美子氏の著作の一つにありました。
異性に対する好意の鴨を使った実験。
オス鴨は、他人メス鴨、自分の姉・妹鴨、イトコメス鴨、の中で、イトコ鴨の前で一番多く時間を過ごしたそうです。
これは、動物は、自分と似たところがある、そういう固体を気に入る、という事らしいです。
そうすると、あなたが、あの人を好きになっちゃったのは、あなたとあの人の間に共通項があった、いっぱいあった、から、なんだろうね。
あなたは、A,B,Cという要素を持っていて、
あの人は、B',C,Eという要素を持ったいた。
あなたは、共通のBとCで、あの人に安心感と興味を持って、そして、あなたに無いEの部分で、強くあの人に惹かれたんだと思う。
でも、あの人は、あなたを選ばなかった。
悲しいけど、すっごく辛いけど、ほかの人を選んだ。
それは、あの人は、あなたじゃない別の人が持っているB',D,EのDの部分に強く惹かれたから。
だから、あなたは「私に何が足りなかったんだろう」とか、「あのとき、ああすれば良かったのかな」とか、「もっと、ああしてたら、きっと」なんて、思い悩む必要は、きっと、無い。
もしかして、何かが違っていたかもしれない。
ほんの一言で、大きく違っていたかも、しれない。
もし、あの時、もし、もし、もし、、、
でも、あの人が欲しがっているものは、あなたの中によりも、あなたじゃない別の人の中に、ある。
これは、事実。
悲しいけど、死にそうに苦しいけど、認めなくちゃいけない。
何をする気にもなれなくて、寂しくて、ネットを彷徨っていて、見つけた山田ズーニーさんの『失恋論』、すごく響いた。
【~「失恋」は、自分に無い、それゆえ欲しくてたまらない、
もし失ったら喪失感にあえぐものを、
未来に自分の中に持つ可能性の高い行為、
だと私は思う。
~
人は、自分の枠組みの外になかなか飛び出せず、
予定調和の成長をしていく生き物だ。
それもいいことだが、
それだけでは面白くないから、
ときに、突然変異とも言える進化をひきおこすために、
長く過酷に続く喪失の痛みを課されたのだと。
勝手に私は、そう信じたい。
本当に出逢ってしまったもの、
失うと生きられないほど大切なものを、
あなたは何ひとつ失っていない。
未来に逢える!】
大好きだった。
どうしようもなく憧れた。
あなたの側に、いたかった。
坂爪圭吾さんの「いばや通信」より~
【しかし、当たり前のことだけれど、すべての瞬間には終わりがある。いつか、傷つくことさえもできなくなる日が、必ず来る。「傷つく」とか「傷つかない」とか、そういうものがすべてどうでもよくなってしまう瞬間が、遅かれ早かれ、誰のもとにも必ず訪れる。】
だから、
好きな人には、好き、と言いましょう。
あなたが大切だと、言いましょう。
ありがとう、と、嬉しい、と、言いましょう。
押し付けるのではなく、その瞬間のあなたの気持ちを素直に伝えましょう。
私は、怖くて、ずっと出来ませんでした。
でも、最後の最後に、ようやく出来ました。
自分の本当の気持ちを伝えられたとき、作為のない交流が出来たとき、そこに大きな自信と喜びが生まれる事を知りました。
結婚おめでとう。
結婚式に呼んでくれなくて、ありがとう。
私と出会ってくれて、ありがとう。
遠くに行っちゃうのが、寂しいよ。
また、笑いながら、いろんな事、話したいよ。
できる、よね?
じゃ、ね