北林慎也
2015年5月6日21時26分
UFOや超能力、怪奇現象といった「世界の謎と不思議」に果敢に挑戦し続ける月刊誌「ムー」(学研パブリッシング発行)――。そんなムー公認の「オカルトかるた」が発売された。「縄文時代の宇宙飛行士」「世界統一をたくらむ秘密結社」といった怪しげな読み札で、「遊ぶほどにオカルト教養を高められる」グッズだ。
ムーは1979年に隔月誌として出発。オカルト雑誌の草分けとして知られる。創刊号の巻頭は「総力特集 異星人は敵か、味方か?」だった。
80年代初頭のニューエイジ思想ブーム、オウム真理教事件によるイメージダウンなど取り巻く環境の浮沈があったものの、「謎」「不思議」に対して、仮説を立てて推理や解釈を楽しむコンセプトは変わらないままだ。
鳩山由起夫元首相も愛読者として知られ、「ムー民」と呼ばれる熱心なファンがいる。
ムー公認なだけに、「あ」から「ん」まで46組の絵札は、誌面で使われた“本物”のイラストや写真を採用。読み札の文言は、ムー独特の世界観に満ちている。
【あ】アーノルドが目撃したフライング・ソーサー
【し】縄文時代の宇宙飛行士
【せ】世界統一をたくらむ秘密結社
【と】時をかける伯爵
【に】2本の角があるネス湖の怪獣
【ん】ンザンビ信仰とゾンビの呪術
■編集部で飛び交う用語の面白さ
企画したのは、ムー編集部スタッフの望月哲史さん(38)。小さい頃から「ノストラダムスの大予言」シリーズ(祥伝社)で読書感想文を書くほど熱心なオカルトファンだった。
そんな望月さんですら、2012年12月にムー編集部で働き始めると、「ムー的な言葉が飛び交うのに慣れるのに大変で、何を聞いても今で言う『ラッスンゴレライ』のように聞こえた」という。
こういった編集部内で何げなく交わされるオカルト用語を聞くにつれて、「ユニークさ、世間とのズレ、異常性が面白い。その異常な視点自体がムーのコアではないか」と思い至り、そんな魅力をうまく伝えられるグッズを作れないかと考えた。
編集部が収蔵する“極秘資料”である図版と、たとえば遮光器土偶に対して「古代の宇宙飛行士だ」と切り込む、ムー的な面白さ。その両方を、絵札と読み札で同時に表現できる商品として、かるたが思い浮かんだという。
■「“真実”は一つではない」
学研の教育グッズとしての商品化も模索したが、「規模的にも内容的にも難しい」という理由で、望月さんの個人事業としてオカルトグッズ製作サークル「PLENLUNO(プレンルーノ)」から発売することになった。
望月さんは「写真の札に『わかんねぇよ!』とツッコミながら笑って遊んでもらえれば。オリジナルの読み札を考案するのもオススメ。“真実”は一つではありませんので……」と話している。
価格は税込み2160円。ネット通販や一部書店で販売している。数百セットずつの少量生産で品薄状態だが、5月末に再入荷するという。(北林慎也)
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