そろそろセリカのインプレッションをしようと思います。32万で買った12万キロセリカ。99年式です。

SS-I (クーペ・スポーツ・スペシャリティ) |
GH-ZZT230 |
1794cc |
3 |
5MT |
FF |
4名 |
14.0km/l |
1,680,000円 |
エンジン型式 |
1ZZ-FE |
最高出力 |
145ps(107kW)/6400rpm |
最大トルク |
17.4kg・m(170.6N・m)/4200rpm |
種類 |
直列4気筒DOHC16バルブ |
総排気量 |
1794cc |

インプレが遅れたことには理由があります。慣らしをしていたのです。
納車当日の乗り味は、それはそれは酷いものでした…。サスペンションが機能せずフワフワした感じでまったくタイヤの感覚が伝わってこない。ギアが入りにくい。エンジンは特に問題ありませんでしたが、やはり今のほうがスムーズに回る気がします。タイヤも新品でしたし。新車じゃなくても長い間乗ってない車は慣らしが必要なんです!(たぶん)
あと、初日は長い道のりを高速で走ったからまったく慣らしにならず、余計に時間がかかったんですよね。ただひたすらまっすぐ走るだけの高速は慣らしに向かないらしいので。
色々な道を走ったらある日から急にコーナーリングでいい感じになりました。初日は「プリウスと同じクラスの乗り心地のヤバイもの買っちゃったかな…」と後悔したのですが、やはり慣らしが必要だっただけみたいですね。

セリカのいい所
・デザイン
なんといってもデザイン。ダイエットしたプリウス。
こんなにカッコイイのに現行だった頃にまったく話題にならなかったのが不思議なくらい。
・エンジンがヤバイ
さてこのセリカ…「カローラに毛が生えた程度のエンジンのなんちゃってスポーツカー」くらいに思われてますがエンジンがヤバイです。安いグレードの1ZZ-FEのエンジンなはずなのにヤバイです。(上のグレードのSS-Ⅱのエンジンは190馬力)
まずトルクが異常にあるんです。まぁ1.8リッターだからそりゃあるでしょって話なんですが、それでもあり過ぎるんですよ。どれくらい凄いかと言えば、2速半クラッチで前に進みます。(ちょっとトルクあればそれくらいどの車でもできるのかな?)2500回転までで十分走れます。3000回転すらそんなに使いません。で、調べたらやはりこのエンジンはロングストロークでかなーりトルク重視なエンジンみたいです。ただトルクがあるだけなら「いつものつまらないトヨタのエンジン」で終わりますが…5000回転を超えたあたりから豹変します!6800回転あたりからレッドゾーンなのですが、やはり6000回転+800回転にちゃんと意味があるんですね。面白い味付けがしてあります。つまりこのエンジン
トルクもあるくせにブン回したら豹変する弱点が無い完璧なエンジンです。
もっと話題になってもいいのに!99年以降のセリカはマイナーな存在だったのでこのエンジンを体験した人が少ないのでしょうね。ここまで「良いエンジンなのに一部の大ファンすら少ないエンジン」は珍しいですね。一応検索すると一部にいるようですがほんとに少数です。後期のセリカ乗りすら少ないですから。(あとセリカ乗ってたくせにセリカを貶す人が多い笑 なぜじゃ)
・軽い
車両重量1090kgです。1トンを切ってるわけじゃないので、べらぼうに軽いわけじゃありませんが1.3~1.5トンの車が溢れている今の時代となっては軽いです。荷物も入れずに1人で運転するとガソリンが満タンでも重さを感じません。トルク重視のエンジンと軽い車体でヒラヒラなのでコーナーリングが楽しいです。FRほどじゃないにせよ。
・燃費が良すぎて怖い
燃費のカタログ値は14kmとなっていますが、それほど渋滞にハマらなければ軽く超えます。普通に走って14.6キロは行きます。大渋滞にハマっても12キロくらい。高速なら16キロに近い数字がでます。なんでしょうこれは。この時代のカタログ燃費は実燃費に近かったんですかね?最新オーリスの1.8リッターエンジンCVTで16.2kmなのでセリカのエンジンは化け物ですよね。(オーリスのほうが重いですが)

・スポーツカーのくせに荷物がよく入る 2列目のシートに余裕がある
トランクを開けると普通のセダン並の空間が広がってます。2列目シートも「一応乗れる」レベルではなく普通にファミリーカーとして使えるレベルの広さです。ダブルウィッシュボーンの力なのか?プリウスやインサイトのように「後部座席はとても乗ってられない」ということはありません。乗り心地そこそこ良いです。てか、ほんとにこれで32万でいいのか?


セリカのダメな所
・ロードノイズが酷すぎる
これはヨコハマタイヤのエコスを履いてるのもあると思いますが、それにしたってうるさすぎます!ボリュームをかなり上げないとラジオが聞こえない。荒れた路面だととんでもない音がします。もろにコストダウンが響いてますな。
・時々ミシミシ音がする
これは最近のトヨタ車も共通ですね。プリウスもミシミシします。価格が安いのでしょうがない。
・前 横のデザインは素晴らしいのに後ろが酷い
前から見るとセクシーなデザインなのに真後ろは酷い。というか、車のデザインは後ろが重要なのに!ここが不人気だった一番の理由でしょう。これと比べるとCR-Zはなんだかんだで未来的でカッコイイですよね。

・ナビを設置できる位置が低すぎる
これは結構痛いです。2DINタイプのナビを設置する位置が低すぎる。普通の車と違ってカーナビを見ながら運転が危ないですね。ほぼ音声しか聞けません。
総評
とりあえずこのセリカを一言で言い表すならエンジンがヤバイですね。
このエンジンを載せたMR-Sの根強いファンがいる気持ちもわかります。ロータスがエリーゼにこのエンジンを採用した気持ちがわかります。化け物エンジンですもん。つか、このエンジンのエリーゼ速かっただろうな…。スペックだけ見て馬鹿にされただろうな…。うーんもっとこのエンジンは評価されるべき。
エンジンだけに限らず乗り心地もいい。サスペンションのセッティングが絶妙です。固すぎず柔らかすぎず。だからといってコーナーリングがまったく楽しめないわけでもなくファミリーカーとしても十分使える乗り心地。トヨタすげー!でもそれなりに乗り心地は固い部類ではありますよ。あくまでスポーツカーとしては素晴らしいという意味で。
面白いのはMR-Sより5馬力上なんですよ。つまりこの1ZZ-FEエンジンで最高出力のエンジンはセリカなんです。なので微妙にフィーリングが違う可能性があり、セリカのエンジンが最高傑作の可能性があるんです。なのでこのインプレを読んでセリカSS-Iに興味を持ったお金に余裕がある方は遊び用のセカンドカーとして中古のセリカをオススメします。(ただしss-iは不人気だったのでss-iでしかもMTの中古は少ない…)
