球団史上ワースト初回10失点…杉内「申し訳ない」原監督「先発が全て」

2015年5月6日6時0分  スポーツ報知

 ◆広島13―1巨人(5日・マツダスタジアム)

 巨人が歴史的な大敗を喫し、首位から陥落した。先発・杉内が自己最短の2/3回を6失点。2番手・笠原も流れを止められず、フランシスコも守備で不安を露呈するなど、チーム史上初となる初回10失点。打線は長野の1号ソロのみだった。“インフィールドフライの悪夢”に続く連敗で、3カードぶりの負け越しが決まった。

 大田が懸命に体を投げ出した。初回、8点を失いなおも2死一、二塁。新井の右中間への飛球は、そのグラブの先に落ちた。スコアボードに、ついに「10」が点灯。初回の2ケタ失点は81年の球団史で初めての屈辱だった。

 原監督は感情を抑えながらも、謝罪の言葉を口にした。「先発がすべてだった。仕方ないね。5月5日という日に、いろんな意味で非常に残念だし、申し訳ないゲームだった」。自身も楽しみにしていた「こどもの日」に、野球少年を落胆させる試合内容だったからだ。

 今季ワーストの16安打に13失点。打線も長野のソロだけに終わり、首位をDeNAに明け渡した。初回、今季3勝無敗の杉内が別人のように乱れた。鈴木誠の一発を含む5長短打と1四球で6点を失い、先発ではプロ最短の2/3回でKO。「申し訳ない。それしかありません」と、ベンチで頭を抱え込んだ。救援の笠原も火に油を注ぎ、2人合わせて打者14人、9安打の猛攻にさらされた。

 守備のほころびもあった。両軍無得点の初回1死一、二塁から、新井が一塁側へのファウルフライ。背走したフランシスコが捕球できず、直後に先制の2点二塁打が生まれた。「昨日の流れ、勢いを断ち切れなかった」と川相ヘッド。内野陣がインフィールドフライを捕り損ねてサヨナラ負けを喫した前夜(4日)の悪夢が嫌でもよぎった。4試合連続で「5番・一塁」で出場も、初回2死一、二塁で三振するなど16打席で9三振。7回先頭で左前打したが、デビュー戦で決勝打を放った2日の阪神戦(東京D)以降、中軸としての役割を果たせていない。

 その助っ人を7回に初めて三塁で起用。F砲は1死一、二塁から、堂林のどん詰まりのゴロを素手で捕球し、ランニングスローでさばいた。軽快な動きに「自分の中ではサードの方が得意」と話した。今後に向け、実戦でテストできたのは収穫だったが、やはりバットでの活躍が待ち遠しい。

 「(次にやり返す?)気持ちはいつでもそうだよ」と原監督は言った。笠原が2軍降格となり、この日ファームで先発予定だった小山と、田原誠が6日から1軍に昇格し、救援陣を再編する。地に足をつけ直し、白星でゴールデンウィークを締める。(太田 倫)

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