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1分刻みの食べ放題店が生まれた本当の理由

東洋経済オンライン 5月6日(水)6時0分配信

 この春、横浜に新しいタイプの飲食店が登場した。

 横浜市営地下鉄「センター北駅」から徒歩2分、ノースポートモール5階に入る『今日はしゃぶしゃぶ!!』。肉の素材とタレにこだわる本格しゃぶしゃぶと、旬の素材を取り揃えたメニュー豊富なビュッフェを楽しめる食べ放題のレストランだ。

『今日はしゃぶしゃぶ』の店内風景はこちら

■ 追加1分ごとに料金発生

 特筆すべきは、その料金体系。ビュッフェのみだと平日20分500円で、追加1分ごとに25円(休日は30分750円〜)、豚しゃぶ付きで平日60分1500円、追加1分ごとに25円など(いずれも税別)。時間タイプの料金設定は利用者にとってメリットが大きい。

 良質な肉の美味しさが堪能できるしゃぶしゃぶはタレにもこだわる。本格派の味わいを持つ、さわやかなすだち果汁の酸味とコクのあるこだわりの「本格ぽん酢」と、深いコクと甘みを出す為に、高品質の胡麻をたっぷりと使用し、さらに徳島県産の高級すだちを加えることで飽きの来ない風味を追求した「本格ごまダレ」を用意した。

 またビュッフェメニューは和食、洋食、中華より全100種類の豊富なメニューを用意し、そのなかから日替わりで毎日40〜50種類を提供。お客様のアンケートに応じてラインナップを随時変更する配慮をしており、4月30日からは寿司と天ぷらも通常のビュッフェメニューに加わった。

 「通常のブッフェや食べ放題は、90分など一定の時間で金額を決められてしまいますが、途中でお腹いっぱいになって、時間いっぱいまで食べ続けることはほとんどないはずです。自分たちの都合に合わせて短い時間でも安くお腹いっぱい食べられるようにしました」。同店のPR責任者は言う。

 子どものいる家庭なら、時間が長くなると子どもが飽きて遊び始めてしまうこともあり、あまりゆっくりもしていられない。一方、独り身なら短時間でサクッと食べたいケースもあるだろう。こうしたさまざまなニーズに対応できるのが、この料金体系の特徴だ。現状では平均滞在時間60分、平均料金1500円。通常のビュッフェレストランと比較すると顧客一人あたりの単価は安いが、滞在時間の短さによる回転率の高さでカバーする。

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最終更新:5月6日(水)10時5分

東洋経済オンライン

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