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スポークのない車輪の「再発明」

イギリスのデザイナーが考案した、スポークを使わない衝撃吸収型の車輪「ループホイール」。その用途は自転車に、車椅子にと、大きな広がりを見せている。そのインスピレーションの源とは、なんだったのか。

 
 
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TEXT BY MARGARET RHODES
PHOTOGRAPHS COURTESY OF LOOPWHEELS

WIRED NEWS (US)

起業家たちは「われこそは車輪を再発明した」と言うものだが、あなたが実際に車輪の再発明を成し遂げたとしたなら、なんと言うだろうか。

「わたしはスポークも大好きなんですが、ちょっと別の考え方をしてみました」とイギリスのデザイナー、サム・ピアースは語る。彼は自転車や車椅子用に、スポークを使わない衝撃吸収型の車輪を新たに考案した。「ループホイール」と名付けられたその車輪は、先日、ロンドン・デザインミュージアムのデザイン・オブ・ザ・イヤー賞に選定されている。

2013年、この発明が製品化されてすぐ、「その走行品質の高さには一度で魅了される」として、自転車ファンの間で揺るぎのない支持を集めた。そしてその後、このループホイールの用途は自転車から車椅子へと広がっていった。

ピアースは発明家であると同時にコンサルタントも務める。これまで非侵襲性の(切開などの手段を用いない)外科手術用器具や、Palm Pilotが初めて世に出たころにはハンドヘルド・コンピューターの開発も手掛け、また3次元折り畳み機構やオートバイなどもつくり出してきた。これまでにない新しい発明を手がけ続け、2007年に取り組んだのがベビーカーだった。

ちょうどオランダの空港で飛行機を待ちながら、ピアースはベビーカーを押している母親に目が留まった。「縁石を跨ぐところで前輪を持ちあげなかったせいで、赤ちゃんが前に投げ出されたのです」と彼は言う。「それを見て思いました。車輪にサスペンションを組み込むことができたら、どんなにいいだろう、と」

※この翻訳は抄訳です
 
 
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