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2015年05月05日

Hair 1969 輝きの瞬間


















最近読んだ本を。
キャンティ物語からついつい気になった日本版Hair。
カーナビーツ二代目ボーカリストにして、Hairのウーフ役を演じたポール岡田氏の自伝。
カーナビーツ時代のエピソードは、引き抜きにより二代目カーナビーツボーカリストになって感じた、初代ボーカリスト臼井さんの面影を引きずるカーナビーツファンからの重圧、かつて在籍していたグループの元ファンからの剃刀レターと苦難だらけだった岡田さん。
そんな中でモッチンことアイ高野さんが岡田さんを温かく励ましたエピソードが心洗われます。
そういえば、北公次さんも例の暴露本にてアイさんの優しさに触れたエピソードを語られておりました。
しかし、岡田さんがカーナビーツに加入した頃にはすでにGSブームは下火に2000人キャパのホールで動員が300人弱だったり、解散コンサートがホールではなく銀座ACBだったことに当時のGS衰退期の虚しさが伝わりました。
その後、岡田さんは年上の、裕福だけれど素性のわからない美女に導かれるように日本版ヘアーオーディションに。
キャンティ物語では野地さんは日本版ヘアーの稚拙さと大仕事に浮かれ、川添浩史氏のアドバイスを見落とした川添象郎氏の軽薄さを綴っておりましたが、ポール岡田さんはキャスト当事者の視点として素人芝居同然ながらも熱気に満ちていたヘアー日本版の様子、やがて酷評から好意的な評価に変わっていく世間からの評判、そして、ドラッグを知らなかった当時の岡田さんが体験した大麻でのトリップ等がビビッドかつ時には俯瞰の視点で描いていました。
そして、大麻取締法違反による主演二人とプロデューサーの逮捕による慌ただしくもあっけない日本版ヘアーの終演。
そこを綴られたくだりは、岡田さんが恋い焦がれながらも関係の糸を絶ちきられた年上の運命の美女との恋の終焉と相まって、まるで祭りのあとの様々なものが打ち捨てられた通りのようながらんどうで寒々としたな筆致なのが強烈に印象に残る本でした。

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