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綺羅光「美姉弟・艶獄」

綺羅光「美姉弟・艶獄」(フランス書院文庫、2014年9月、表紙イラスト:新井田孝)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

悠樹はDV夫から長姉の智葉を庇おうと暴力を受け、翌朝智葉の懐抱を受ける内に欲情し関係を求め禁断の肉交に溺れていく。そんな中毛嫌いする次姉の淳菜が帰国すると智葉から聞かされて関係を結んだ挙げ句に3Pに及ぶも、数日後久野に脅され…。

【登場人物】

倉島悠樹
25歳。身長178㎝で痩せ型の体格の青年。大学を2年で中退し3年近くホストを務めたが性に合わず、ショットバーのバーテンダーとして働いて1年近くになる。のんびり屋でマイペースな青年。父親からは勘当同然で、産みの母親ともそりが合わない。

久野智葉
33歳。悠樹と腹違いの姉で身長157、8cmくらい。清楚な雰囲気で女らしく人を優しく包み込む性格で、ストレートの黒髪をややサイドパーツ気味に分けて首の下で切り揃えた、やや丸顔で愛らしい顔立ちのグラマラスな美女。
5年前にライターである久野徹也と結婚したが、彼が自らの才能の無さから逃げようと酒に溺れるようになり、暴力を受けるようになったと悠樹は信じていたが…。

安斎淳菜
27歳。悠樹と同じ母親である次姉で身長164、5cmくらい。聡明でスポーツ万能で気が強くプライドの高い、センターパーツの黒髪は背中にかかる長さのストレートロングで知的でエキゾチックな顔立ちのスレンダーな美女。
研究者である夫に付き添い渡米したが、研究発表会に合わせ帰国した。悠樹の記憶の中では母親同様に利己的で、姉としての親しみを持てずにいたが…。

【展開】

智葉から助けて欲しいとの連絡を受け彼女の暴力夫と決闘になった悠樹だが、思い掛けず打ちのめされ全身を痛めつけられてしまう。これでは仕事にならぬと悠樹は勤務先に電話すると、好きなだけ休めと言われ半ばクビ同然となる。

翌朝あらかじめ渡しておいた合鍵を使い、智葉が介護の為に悠樹の部屋を訪れる。肋骨を始め全身に痛みがあるのに無理をする弟をベッドに寝かせるが、傷をなぞる内に何かしてあげたいという気持ちに駆られる内に勃起に気付く。
我慢しないでと言いつつも人妻としての貞操観念に囚われ手を出せない智葉に対し、悠樹はキスを求めた後に口唇奉仕して欲しいと要求する。アナルにまで奉仕する彼女のテクニックに翻弄された悠樹は口内に射精すると、騎乗位で交合を果たすのだった。

夫の単身赴任で別居を始めた智葉と密会を重ねるようになった悠樹はある日次姉の淳菜と会って欲しいと頼まれ困惑しつつも再会するが、予想通り散々な対面で翌朝うなされて目覚めると前日出掛けに着衣のまま交わった智葉との情交を思い出す。
そこへ智葉から連絡が入り、真剣な口調でもう1度淳菜と会って欲しいと言う。智葉のマンションの部屋で再会した淳菜から真実を聞いた悠樹は、自分が記憶操作されいつの間にか彼女を嫌悪するようになったのだと理解する。
智葉の前で淳菜と濃密なキスをした悠樹は、彼女とかつて興じたプレイを思い出す。その内に姿を消した智葉をよそに悠樹はプライドの高い淳菜を牝豚のように扱い、手首を縛って倒錯的なプレイに浸り立て続けに彼女の膣奥に精を放つのだった。
そこへ妹弟の激しい情交を目の当たりにした智葉が加勢し3Pの様相を呈して来る中で、バイトに遅刻しそうな悠樹に対し逃げるのは許さぬとばかりに姉妹は男の性感帯を愛撫してやる気を出させると、尻を突き出し交互に弟の剛直に貫かれるのだった。

―以下追加部分―

数日後悠樹は暫く連絡が取れなくなった智葉を不審に思いつつ、久し振りに彼女の部屋で椅子に手首を拘束されたまま射精に導かれるが、そこへ久野が登場し腹を殴られる。
便利屋の五木田に頼んで盗聴器を仕掛け姉弟の秘密を握ったのを元に智葉を脅迫し、魔道館で調教したと言う。加勢した五木田と共に夫から好き放題に犯される智葉の喘ぎ声を聞きながら、足枷をされ隣室の床に転がされた悠樹は絶頂してしまう。

別居生活を解消した智葉は相姦関係を実家の両親に知らせるという久野の脅しに屈し、帰国して穏やかな生活を始めたばかりの淳菜を自宅に呼び出すと、久野に抱かれるように懇願する。
気が強く反抗的な淳菜は久野と五木田から暴力的な調教を続けられ、性奴に堕ちた姉と弟の姿を見る内に次第に理性が崩壊していき、久野の指示で姉弟はカメラの前で相姦劇を繰り広げるのだった。

【レビュー】

2010年に竹書房で執筆を始めた「絹田青児」名義の処女作「姉さんにあまい口づけを」を大幅に加筆、新たに章を加えて再構成し、改題した作品である。(写真は本作の奥付部分)



絹田氏名義の第9章までが本作の第6章までに相当し加筆修正され、第7章「大好きな姉が目の前で」と第8章「強制相姦の紅い掟」が綺羅氏のオリジナルで当然ながら凌辱色が強い展開に変化していく。

序盤では暴力夫に対し身を挺して守り怪我をした主人公と異母姉の智葉が近親相姦の罪を意識し葛藤しつつも、次第に深い関係に陥っていく模様をスマートに描き、
中盤では主人公と実姉の淳菜との恩讐に焦点が当てられ智葉との近親相姦が発覚したのをきっかけに、
封じられていた主人公の過去の記憶が蘇りプライドの高い淳菜との倒錯した情交に溺れていき、そこから智葉も交えた3Pへ発展する。
主人公の記憶が封じられる経緯はややファンタジーめいたものも有ってこれは読み手によっては好みが分かれるかもしれないが…。

終盤2章はまさに「綺羅光」の世界観に染め替えており、悪漢たちの逆転勝利とその後を描いている。誘惑官能小説が好きな私としては専門外である為、この部分の感想に付いては差し控えたいと思う。
ハッピーエンドだった作品のアナザーエンドとして、作り手ならば逆に汚してみたいと思うのも自然な流れなのかもしれない。

本作で「絹田青児」氏は綺羅光氏の別名義と明かしたのだが、今後は果たしてこの名義で誘惑色の強い作品を刊行し続けるのであろうか。
もしご本人にその意向があれば嬉しい限りだしそれならば「綺羅光」作品とは切り離して考えたいが、綺羅氏が絹田名義の他の作品にも手を加える可能性も有るだろうし、今後の動向に注意を払いたい。

【トラックバック】

愛好家Sさんのブログ「官能小説★綺羅光作品テイスト」においても、本作をご紹介なさっています。

4027『美姉弟・艶獄』

【参考作品】

絹田青児「姉さんにあまい口づけを」

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住。今年で40歳です。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書を整理しつつも、最近電子書籍に目覚めつつといった所です。

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。
「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
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