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“コーヒーバブル”で終わらせない 広がる選択肢、既存店はどうみているか

SankeiBiz 2015/5/5 09:04

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オフィス街の一角に開校したUCCコーヒーアカデミーの東京校

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 豆の産地や淹れ方にこだわるサードウェーブコーヒーの人気やコンビニエンスストアの店頭で気軽に楽しめる100円コーヒーの浸透などコーヒーの楽しみ方の選択肢が広がっている。既存のコーヒーチェーン店は、こうした新しい動きをどうみているのか。

 プロントは、サントリーとUCCグループが共同出資して1988年にスタートしたコーヒーチェーンだ。サラリーマンやOLなどをターゲットに首都圏のオフィス街などを中心に出店。同じ店が昼はカフェ、夜はバル(居酒屋)になる“二毛作方式”でスターバックスやタリーズなど他の大手コーヒーチェーンとは一線を画す独自路線を歩んでいる。同社の羽入隆之・事業企画部副部長は「新規参入組による競争激化で、うちの店のコーヒー販売は1日平均2~3杯ずつ減っています」と話す。

 テコ入れ策はふたつある。ひとつは商品の味。「サードウェーブ系は“豆本来の味を楽しもう”というスタンスだし、セブン-イレブンのコーヒーもすっきりとして苦くない」と分析。このトレンドに沿って同社はこの春からどちらかというと苦めだったハウスブレンドのコーヒーの味を「苦みを和らげて酸味と甘みを突出させた明るい感じの味」に一新した。

 もうひとつは価格だ。コーヒーの値段を昨年秋から200円台からのオリジナルブレンドに加え、300円台の“プレミアムライン”を加えた2本建てにしている。試みに昨年5月、夏までの季節限定で100グラム数千円する希少種の豆「パナマゲイシャ」を用いたアイスコーヒーを380円で出したところ、大好評。これに意を強くして今年4月から四半期に1回ずつ豆を替えたプレミアラインを提供することにした。第一弾はフレンチプレスで提供する「ハワイコナブレンド」390円で、「このラインであの豆、この豆、どんな味?という嗜好の多様化に応えていく」としている。

 プロントは朝、昼、午後、夕方、夜と時間ごとに客層が違う。顧客ごとに来店する時間が決まっているので、ある人はコーヒー、ある人はパスタと求める品も客ごとに決まっている。羽入さんは最後に「うちが提供できるのは音楽や椅子の座り心地など、コーヒーの味以外に五感で感じる居心地の良さです。値段だけで勝負はしませんよ」と締めくくった。

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