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2014年10月

2014年度国際ユース作文コンテスト

   
 

【子どもの部】 佳作

私一人でも
(原文)

マイヤー 七海(9歳)
スイス国籍(ドイツ在住)
ボン日本語補習授業校

ある日のこと、私は学校で一人の男の子に出会った。そのこの名前は、アブドゥラ。黒いかみと黒い目をした男の子だ。そのアブドゥラと私の間に小さなじけんがおきた。

私は、学校の休み時間に友だちと楽しくあそんでいた。その時、なかよしのファビアンがおこりながら私のところにきてつぶやいた。「黒いかみの子にたたかれた。」それは、アブドゥラのことだった。私がアブドゥラにたたかないでと言うと、今どは私がたたかれた。私は、すごくおどろいた。なぜなら、学校でいたずらをする子どもはいるけど、私は今までたたかれたことはないからだ。私とファビアン、そして私たちを心ぱいした友だちのカイと先生のところへ行った。先生は、すぐにアブドゥラをちゅういした。そして、アブドゥラにこうたずねた。「どうして友だちをたたきましたか。」アブドゥラは答えた。「おもちゃがほしかった。」
私はアブドゥラが、ファビアンがもっていたおもちゃがほしかっただけでたたいたことが分かった。私たちは、先生に言われてアブドゥラとなかなおりした。でも、私はまだいやな気もちがしていた。ほかの子どもたちがあつまってきて、アブドゥラはよくケンカをすると話していた。どうしてアブドゥラがケンカをするのか、どうしてあの時にアブドゥラは、ただ「おもちゃ、かして。」ときけなかったのか。それには、わけがあった。

次の日、アブドゥラのクラスの女の子たちが、アブドゥラはシリアからドイツにきたばかりで、ドイツ語がうまく話せないと話していた。さらに、アブドゥラのお父さんはシリアの空ばくでなくなっていることを話していた。私は、それを聞いてショックだった。私には、ようやくアブドゥラがケンカをするわけが分かった。アブドゥラは、お父さんせんそうでなくすというあまりにもかなしいけいけんをしていた。だから、ふつうにお友だちと話したりあそべなくなっていたのだ。

私のクラスにもシリアから来ている女の子がいる。名前はイスラ。イスラは小さい時に家ぞくでシリアからドイツへ引っこしてきた。イスラは、私にシリアではせんそうがつづき、たく山の人がなくなっていることを教えてくれた。そして、イスラのおじさんは、シリアでへいたいをしているが、へいたいをやめてシリアからにげたいと言っているそうだ。

その夜、私はりょう親にアブドゥラやイスラのことを話した。りょう親は、シリアで何がおきているか知っていたので、私の話におどろいた。それから、りょう親は、インターネットのしゃしんを見せながら、シリアやこれまでにせかい中であったせんそうについて話してくれた。

私は、今までせんそうという言葉を聞いたことがあった。でも、アブドゥラやイスラ、そしてりょう親の話を聞いて、せんそうが本とうにいやだと思った。それは、人間だけでなく全ての生きものや自ぜんによくないからだ。私は、せかいはへいわでないといけないと強くしんじている。私はまだ小さいから、せんそうをなくすためにたく山のことはできない。でも、せめて家ぞくや友だち、先生たちにえ顔でやさしくしたい。そして、生きものや自ぜん、しげんを大切にしたい。それから、人の話をよく聞いて、しんぼう強くがまんする心をもちたい。さい後に、あたえられたものやチャンスにかんしゃをして、いつも「ありがとう。」と言えるようにしたい。

これが、せんそうをなくすために私一人でもがんばりつづけたいことだ。みんなのしあわせのためにつづけたい、私一人でも。

 
   
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