ホームアローンのカルキン君(34)が現在やってるバンドが本気でヤバイ
ご機嫌よう民衆。
少し季節外れだが、クリスマス映画と言えばホーム・アローンだろう。
正にその可愛い主人公である、マコーレー・カルキン君であるが、オトナになった彼は『よく効くお薬』をキメ過ぎて、一部死亡説が囁かれるなど、あまり良い噂を聞かない。
しかしながら、彼は健在だ、結構元気そうだった。私がこの目で確認してきた。
カルキン君(34)、要約するとただのオッサン…彼は現在、The Pizza Underground(以下PU)というThe Velvet Undergroundのコピーバンド兼コミックバンドの中心人物にいる。
このバンド、文字通りフザけているがタダもんじゃなかった…なんしか、前座で出ておきながら、主演をバックリ食ってしまう怪物バンドだからだ。
どのインディーズバンドも、前座で出る時は、少なからず「主役を食ってやるぜ」の心持ちでステージに上がるだろう。結果、「早くメインバンド出せよ」の観客の白けたムードに落ち込みながら『いつか決めてやる!!見てろ!』とステージを後にするバンドがほとんどであろう。しかし、Har Mar Superstarがメインのショーだったのに、PUのステージがあまりにもエンターテイメント過ぎて、PUが引っ込んだ後は客の半数近くが疲れて帰ってしまった。主役が気の毒になってしまったという…。Har Mar Superstarも、とても良いアーティストなのに、PUの盛り上がりには敵わなかった。
「お前ら!ピザ欲しいかあああ!?」
まずはこの掛け声から始まり、”Free Pizza!”と言いながらピザホールを20枚位配るところから始まる。この時点でデブの王国・USAの白飯的な存在であるピザに無料でありつけるって理由で客席からは歓声と悲鳴が上がる。オバマも保険改革で匙を投げる理由が分かった。
ピザにかじりつく国民…うまそうやの、お前ら。そして、香ばしい良い香りに包まれ、異様な空気の中でショーの幕開けだ。
音楽性?ねえよ。
残念ながら、PUの音楽性については、深く語れる内容はない。
なぜなら、全てがThe Velvet Undergroundのコピーを、歌詞を変えて歌っているだけだからだ。
彼らの曲の歌詞は、ひたすらピザについてである。
例えば
☆昨夜注文した、冷めたピザもまた悪くない
☆チーズとトマトソースのハーモニ
☆耳は残すか残さないか
このような実にくだらない内容を歌っている。
くだらないのに、面白い。
音楽において歌詞もまた、とても重要な要素であると気付かされたりもする。
しかし、CDでは聴けない、完全なるライブバンドである事は確かだ。
ドラム不在の衝撃理由
このバンド、ドラムが不在である。
でもビートはバッチリ刻んでいる。
その理由、打楽器担当の女性がピザの箱を叩いているのだ!ただの紙箱なので、叩いていると穴が開いて音が鳴らなくなる。ステージ上の30箱近いピザの空箱の謎が解けた。
↑参考画像 ※ノースリーブの金髪がカルキン君(34)
ライブも終盤になると、空箱のストック不足となり、ドラムが「最初に配ったピザの箱、ステージに回してー!」と客席に呼びかけるなど、あまりにも自由過ぎる。自由なのに、隅から隅まで徹底したジョークでぬかりがない。とにかく客席を笑わせて、自分達が楽しむ事を怠らない。文化祭レベルの出し物であれば、どうしても内輪ノリの自己満足に終わって見てる方はウンザリしてしまうが、決してそうじゃない。予定外のハプニングにも臨機応変に対応し、面白いMCで盛り下がらないよう十分な気配りが出来ている。笑っていない時が殆ど思い出せない位にとにかく面白いのだ。
アンディ・ウォーホールならぬアンチョビ・ウォーホール
このバナナのデザインで有名なアンディー•ウォーホールだが、彼のパロディである「アンチョビ•ウォーホール」がアート•ディレクターを務める(彼のインスタグラム)
アンチョビ氏はグッズのデザイン(画像右)やショーの最中の映像、ライブ映像の撮影などの担当だ。
ショーの終盤にメンバー全員がステージに上がった際、自分のiPhoneを観客に手渡して「僕らの動画撮って」とお願いするなど、やりたい放題だった。
デザートは胸毛ゲイの半裸・Candy Boys
PUの弟のような役割を持つと思われるこの男性デュオ、写真をご覧の通りただのゲイっぽいオッサン二人だ。
この曲の歌詞は
“How may licks does it take to get to the center of a Candy Boy.”
『何回舐めたら、キャンディー•ボーイの真ん中に辿り着けるかな?』
と、文字通り舐め腐っている。
出落ち感が盛りだくさんであるが、彼らのパフォーマンスも小道具が出て来る飽きさせない仕込みがある。
アンチョビ氏のバックグラウンドビデオも手伝い、終始笑いっぱなしだった。
上記の通り、カルキン君(34)はツッコミ所満載のバンドにて健在だった。
日本ではまだ知名度がゼロに等しいThe Pizza Underground、要チェックだ。