“日本の良心”大江健三郎、「安倍演説はあまりにも露骨な嘘」

“日本の良心”大江健三郎、「安倍演説はあまりにも露骨な嘘」

2015年05月04日15時58分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  日本の代表的良心に挙げられるノーベル文学賞受賞作家の大江健三郎氏(80)が、安倍晋三首相に向けて苦言を呈した。彼は日本の68回目となる憲法記念日の3日、横浜で開かれた改憲反対集会で「(安倍の)先月29日の米国上下院演説はあまりにも露骨な嘘」と声を高めた。また、日米同盟の強化については「日本が米国の戦争について非常に強力な仲間になろうとしている」と指摘した。大江氏はこの日の演説で7回も安倍首相の敬称をつけずに安倍と言った。平和憲法の改正に反対して集会に参加した市民3万人余りは数回拍手を送った。

  大江氏は自衛隊を世界のあちこちに派遣し、国際紛争に介入しながら軍事大国化を成し遂げようとする安倍首相の小細工を批判した。彼は「積極的平和主義は、戦争に対する(安倍の)自己弁護にすぎない」と主張した。それと共に「(日本の国民は)集団的自衛権を拒否し、積極的平和主義を認めないと大声で言いたい」と述べた。安全保障関連法の整備については「戦争のためのすべての法と制度に反対する」と釘を刺した。また「安倍は国会で(安保法制を)はっきり説明しておらず国民の賛成も得られていない」と批判した。

  日本の平和憲法を守る「憲法9条の集い」活動に積極的に参加する大江氏は、改憲反対の意も明らかにした。彼は戦争に対する不安を表明して「私のような老人がこんな大きな集会で人の前に立って話すのは最後になるだろうが、平和と生命の尊厳を基本とする日本憲法を守って生かす」と強調した。

  大江氏は1957年の登壇後ずっと天皇制や軍国主義など日本社会の問題点を鋭く批判してきた。長編小説『水死』の韓国出版に合わせて3月にソウルを訪ねた彼は「日本軍の慰安婦は天皇制にまでその根っこが続く日本社会の男性中心主義が招いた女性差別の結果」として「日本政府が十分に謝ったとは思わない。しっかりと謝罪しなければならない」と非難したことがある。
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