coffeeから暮らしに合わせてくる
今、coffeeの方から暮らしに合わせたスタイルに変化しました。
昔の日本は『珈琲道』みたいなものがあり、敷居が高かったです。
ある時は、街でお洒落にcafeでcoffeeを。
また、ある時は自分のライフスタイルを満喫する為に至極の一杯を。
coffeeを取り巻く環境が変わり始めたのは
幾つかの要因があり、通販の向上とSpecialty coffee…
そして外資系のチェーンがやってきたことでしょう。
それまでの日本はドリップコーヒーといえば、コーヒー専門店か?
喫茶店…プア・オーバーにカテゴリ分けされるコーヒーメーカーもそうですね。
何をするにもハードルの高かった時代が長かったので、coffee=お洒落には
なかなか繋がらない時代がありました。
今、coffeeは多様化しています。
ご家庭でカフェポッドで簡単に淹れられる時代になりましたし
究極のハンドドリップの流行り、またエスプレッソ文化の普及。
60年代が世界最高のcoffeeとしてマンデリンが選ばれ
70年代がブルーマウンテン。
80年代半ばから炭焼き珈琲全盛期で、90年代初期からイタ飯ブームで
カフェラテやカプチーノが浸透し始めました。
ですが、どれもライフスタイルには無縁のcoffeeでした。
現在、toolから入ってくる方々も多いですね。
既にcoffeeはライフスタイルであり、インテリアを飾る一部です。
また、敷居の高かったcoffeeから少しずつイメージを変えつつあります。
場合によっては、店舗よりも家庭で美味しく淹れる事も可能になりました。
デザイン性と機能性が重視されています
メイソンジャーなどは、持って歩くことを期待されています。
保存容器の外見をしていますが、あれはあれで機能的です。
雑貨が好きな人達にはウケているので売れ筋も好調。
何と言っても、ドリップし立てをそのまま持って行けるところが便利です。
ただ、ちょっと重たいのかな?
また、『三ノ輪2丁目ネルドリッパー』のように
ネルを被せて、昔ながらの角のないcoffeeにするといった
回帰傾向の動きも出てきました。
ネルドリップの人口も昔よりも段々と増えてます。
それだけcoffeeへの味覚や好みも多様化しています。
デザイン性だけで、機能性に欠ける商品も逆に多く出回るようになり
coffee toolは混沌としています。
ですが、そうやって創造と破壊を繰り返すところに10年に1度…
或いは20年に1度の商品が誕生するのではないでしょうか。
一体型の実演
なんてことはありません、普通のドリップと同じです。
ですが幾つか違う部分もあるので、メリットとデメリットについて。
まず、KONOのペーパーフィルターを使用してみました。
かなり隙間が空きますが、使えないことはありません。
kalitaには、ウェーブシリーズというものがあるので
そういうものかな?と思えば使って使えないこともありません。
次にkalitaのペーパーフィルターを入れました。
こちらは台形のペーパーですが、しっくりときます。
横から見るとペーパーがはみ出していますが
ドリッパーにスリットが入っていて角を逃がしてくれます。
円錐型よりもしっくりくる印象です。
やはり、脇が開いていますがふっくらとしたドームもできます。
このドームの作り方は、点滴抽出じゃありません。
お湯を一気に載せてふんわりとさせます。
あまり、kalitaのように台形になるドリッパーには点滴は合いません。
ドリップ中も特に変わったところはないですが
美しいドームを維持するのは難しい部分もあります。
とにかく一番大変なのは、自分が写らないようにすることです(笑)
イケメンなら許してもらえるでしょうが、昨日は『玉子』の称号を頂きました。
笑いの分かる〝玉子〟らしいです。
で、一体型の悪い部分はドリップする部分とコーヒー液が落ちる部分に
ちょっと落差があるってことですね。
落差があると、coffeeが泡立ってしまいます。
これは近年のプア・オーバーでよく起きる事象です。
今度は急冷式のアイスです。
これも難なく使えますが、ロックアイスの大きいのが入りません。
家庭用の氷の場合は気泡が多いので、更に泡立つかも知れません。
一度、沸騰したお湯を冷ましてから氷を作ると、いくらか軽減されます。
やはり、液面の泡立ちは隠せませんね。
気にしない人は気にしないでしょうが、これが師匠だったら嫌がります。
極端に言えば…↓
こんなクオリティになり易いという結果が分かりました。
ただ、これは家庭で飲む場合と店舗経営をする場合は違います。
お店が、ドリッパーとサーバーを分けて使う理由は落差にあるようです。
メリットは、一つで全てできることです。
また、樹脂製のドリッパーを選べたり
ステンレス製を選べたり豊富なチョイスがあります。
泡立ちも弱点と言えば弱点ですが、それほど気にすることはありません。
問題は氷が入りにくい点でしょうか。
それと、長い柄のスポンジやブラシがないと洗い辛い点です。
今後、プア・オーバーの未来は明るいと思います。
デザイン系の会社が参入したり、東海地区の陶器や磁器の会社が参入してきます。
ガラスメーカーも力を入れてきましたし、陶芸作家なども面白いものを作ってます。
暮らしや必要性に合わせ、どんどん進化することは間違いありません。
珈琲器具だけを作っていた会社が、今はアイデアを貰っている状態。
市場が活性化する方が、皆さんにとっては良い状態ですね。
これから更にcoffeeが、身近なものになってくれると嬉しいのですが。
※今回の器具は、全て僕が勤めているお店の協力です。
月兎印 スリムポット 1.2L
カップ 4th-market プラート
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