2015年04月08日

チアノビアゼピン(デパス、エチゾラム)の作用

 ベンゾジアゼピン系抗不安薬とよく似た化学構造と作用機序を有する。GABAA受容体に結合することによりClイオンを透過させ易くする、神経細胞膜電位を負の方向に過分極させることで神経細胞全体としては興奮が起こりにくくなり、脳神経活動全体に対して抑制的に働く。
 
 以前、仕事が多忙で寝つきが悪く、Etizest1mg(デパスジェネリック)舌下錠を飲んでいた。

Etizest1mg(デパスジェネリック)舌下錠 ※注 画像クリックでオオサカ堂ページにジャンプ
 確かに眠れたし、自然な効き心地に感じた。当初は効果の薄さが気になった。筆者には劇的に効くものではなかった。
 眠れない時などに頓服していたが、存在感の薄い薬剤であった。その後正規品のデパスを手元に置くようになった。


 緊張、不安、イライラに速やかに効果を発揮する事に気付き、日中に服用するようになった。
 仕事前に0.5mgを服用するだけで、緊張せずに仕事ができた。緊張が抑えられるだけでこんなにもスムーズに頭と体が動くのだと一種の感動を覚えた。現在は8時間おきにエチラーム(デパスジェネリック)1mgを服用することで以前より遥かに活動的な生活を得たのは事実である。

 この手の薬剤で問題になるのは耐性と依存、そして長期的な影響である。

 筆者の場合であるが、服用開始時や増量時は初めの2〜3回はとても良く効き、その後は落ち着いてしまう。とはいえ効果が消失してしまうことはない。
 離脱症状は無茶な飲み方をしなければ(増量直後の断薬、高容量の服用など)それ程気にならない。飲み忘れることもしばしばあるほどである。
 依存については、筆者はデパスなしで仕事をしたいとは思えない。依存と言っていいかもしれない。

 ””「睡眠薬飲み過ぎると中毒になるってホン トですか?」
 「デマ。俺もう22年間毎日飲んでるけど ちっとも中毒になんかなってない 」
 「言いにくいけどアンタ中毒だ」””


 まさに筆者はこのような状態である。

 ベンゾジアゼピン類の長期的な影響についてイギリス保健省や医師会の見解は痛烈なものがある。「有効性の確証はない」「自殺、うつを引き起こす」「認知症のリスクが増大する」という。
 その他諸外国も長期服用を推奨していないし、そのリスクを謳っている。内科医が「一生飲み続けても大丈夫な薬です」と言ってのけるは日本くらいであると思われる。米国は長期服用を推奨していないが、患者の既往歴、嗜好に合うものを使う。SSRIが第一選択薬であるとしつつ、いまだベンゾジアゼピンの需要の高さを認めている。


 筆者は約4年ベンゾジアゼピン系の薬を服用していて、これからもそうするつもりでいる。少なくとも筆者とこの薬剤の相性はとても良い。
 おそらく日本製かつ日本で大量に出回っているデパスは多くの日本人の体質に合うのだと思う。


 以下何点か気づいた点を述べる。

 筆者は周りの知人(5名)の中で特別にデパスの効きにくい体質である。服用後、速やかに脱抑制状態になり、入眠してしまう知人を見てきた。ちなみに筆者の姉も効果を感じていなかったようである。
 GABA受容体に結合しにくい体質の人間とそうでない人間がいるのではと思う。筆者の意見だが効果の感じられないと思う人ほどデパスが必要な体質であると思う。

 一般に脳全体をスローダウンさせるといわれているが、イライラや不安をピンポイントで抑制し、行動力は増すように感じる。ベンゾジアゼピンの作用部位は扁桃核に局在しており、高次の認知機能への影響は相対的少ないと思われる。デパスは不安・イライラ・恐怖を狙い撃ちできるのではと思う。

 一方で側坐核を脱抑制することで報酬系を多少なりとも賦活させているとする説がある。それが依存に繋がるという。筆者の体感では多分その通りだと思う。当初から、何故デパスを飲むと気分が上がるのか謎だったが恐らくはそのような機序があったからではないだろうか。

 当初ベンゾジアゼピンは統合失調症(分裂病)の不眠解消薬であったという。筆者は多分に分裂気質(以前の記事でクレッチマーの気質分類を紹介した)の特徴を備えている。

 多分不安症には長時間持続するタイプの薬剤が好ましいと思われるが、ベンゾジアゼピン系の不安薬の多くは向精神薬の規制対象である。デパスの持続時間は5〜6時間しかない。

 筆者はこの手の薬剤を血中濃度が高い間だけの対症療法とは考えていない。緊張しない職場、イライラしない日常の過ごし方を脳は記憶し、そのようなパターンにはまっていく事を実感しているからである。

Etizest1mg(デパスジェネリック) ※注 画像クリックでオオサカ堂ページにジャンプ


 
 
posted by Atomu at 06:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 薬剤
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