「20人くらい集まれば成功だと思っていたが、100人を超える学生がデモに参加した。ハーバード大学に合格した時よりも感激し、胸がいっぱいだ」
安倍晋三首相のハーバード大学講演が行われた27日午前、同大学ケネディ行政大学院(ケネディスクール)の前に学部生約100人が立ち、元従軍慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さん(86)と一緒に慰安婦問題に対し日本政府の正式謝罪を要求する沈黙デモを行った。100人以上のハーバード大生がデモを行ったのは、昨年8月に丸腰の黒人少年が白人警官に銃撃・殺害された「ファーガソン事件」以来だ。このデモには韓国系の学生だけでなく、白人・黒人・ヒスパニック系・アジア系などさまざまな人種の学生が参加した。
このデモを主導した同大学社会学科2年生のチェ・ミドさん(21)は「ハーバードの学生たちはほとんどが夜遅くまで勉強して朝起きられないので、朝8時30分から始まるデモにはあまり参加していないと思っていた。内心それをとても心配していたが、(実際には大勢集まって)うれしかった」と言った。
チェさんは安倍首相のハーバード大学講演が決まった今月初めから、同じ科の先輩クローディン・チョさん(22)と2人で「個人の資格で」デモを計画した。「ハーバード韓国系学生会」などの団体名でのデモをすれば、韓国系学生だけのデモで終わってしまうと懸念したからだ。
チェさんは大学からデモの許可を受け、アジア系米国人連合や黒人学生会など、女性の人権に関心のあるハーバードの学生団体を一つ一つ尋ねていき、参加を呼びかけた。「元慰安婦はほとんどが亡くなり、もう何人もいない。亡くなる前に日本政府の正式な謝罪を受けるのが元慰安婦たちのいちずな願い」という切実な訴えに、19の学生団体が「抗議声明書」作成やデモに賛同した。