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 1日午後9時ごろ、秋田県湯沢市相川の伊藤由蔵(よしぞう)さん(78)方から出火、木造2階建て住宅が全焼し、焼け跡から7人の遺体が見つかった。消防によると、遺体は大人4人と子ども3人とみられる。伊藤さん方の一家7人と連絡が取れていないといい、県警が身元の確認を急いでいる。

 県警と消防は2日午前9時20分すぎから30人で実況見分し、出火原因を調べている。

 湯沢署によると、連絡が取れないのは伊藤さんと、妻トミさん(80)、長男光弘さん(41)、長男の妻杏奈さん(27)、孫で小学1年の愛莉(あいり)さん(6)、保育園児の結奈(ゆな)ちゃん(5)、保育園児の楓華(ふうか)ちゃん(3)の7人。

 消防によると、伊藤さん方は2階が崩れ落ち、国道に面した東側付近で2人の遺体が見つかり、そのうち1人は介護用ベッドの上にいたという。ほかの5人は、西側の屋根が崩れ落ちた付近から見つかった。

 近所の住民の話では、伊藤さんは足が不自由で遠出はできなかった。愛莉さんは、地元の須川小学校にこの春入学したばかり。

 この火事で、伊藤さん方の北側に隣接する住宅1棟も全焼し、南側の住宅1棟も一部が焼けた。

 全焼した住宅の男性会社員(54)は、伊藤さん方の火の手に気づいて避難しながら119番通報したという。「自宅でテレビを見ていたところ、ボンッという音がして、奥の風呂場付近の窓から炎が噴き出していた」と話した。

 現場はJR奥羽線三関駅から南に約2キロ離れた国道13号沿いの集落。