【コラム】なぜ米国は日本に過去を問わなかったのか(朝鮮日報)
朝鮮日報の元東京特派員で、現国際部部長のソンウ・ジョン氏によるコラム。
正論すぎて韓国人の耳には痛いものとなっていますね。
で、やっぱり韓国人は「アメリカから圧力がかかるはずだ」という期待を最後の最後までしていたようです。
供物もないのに奇跡を要求していたのですね。
さすがにソンウ・ジョンはそのあたりの構造は見えていたようですが。
韓国人の大半は政府を含めてそうではなかったようです。
つまり、「日本に対して圧力をかけないアメリカに対して、韓国は失望する。アメリカは韓国から失望されたくないだろう」という考えを持っていたと思われるのです。
ユン外交部長官が「韓国は米中両方からラブコールを受けていて、ホントにもってもてなんだから!」って言っていましたが、これが本音だったのでしょうね。
自分たちの大きさを把握できずに、打つ手を誤ったと。
もうひとつ「ここで圧力をかけなければ、韓国は中国寄りになる。アメリカはそれを許容しないはずだ」っていう考えかたもありましたかね。
アメリカの許容できるしきい値はとうの昔に超えていたってことに気がつかずにいたのでしょう。
最後の最後まで「(韓国が期待する)アメリカの圧力に日本は屈するはずだ」という考えで、その他のオプションを考えていなかったからこそ外交部声明まで15時間もかかったわけです。
その一方で中国共産党はさらっと流しました。こうなるであろうという現実が見えていたのでしょうね。
だからこそバンドン会議であるていど手打ちをしておいたと。やっぱり中国は侮れないなぁ……。
ま、考えてみりゃこんな兵法書を書いている時点で侮れるわけがないんだよな……。
韓国政府はどう思ったのだろうか。安倍首相の訪米直前、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が南米で「(過去や歴史認識問題に対する)誠意ある行動」を日本に要求した。米議会演説の前日には外交部(省に相当)の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官が「歴史認識問題と関連、世界の目が安倍首相に注がれている。安倍首相がドイツのように過去をきれいに断ち切る『黄金の機会』を逃さないよう強く求める」と述べた。韓国の当局者が安倍首相の誠意を信じてこうした言葉を発したとは思わない。信じていたのはむしろ米国の誠意ではなかっただろうか。米政府と議会が誠意に基づき安倍首相に圧力を加えるというシナリオを思い描いていたのかもしれない。
ところが、日米両国が発表した声明には、歴史認識問題に関する話が1行もなかった。首脳会談直後の記者会見も同様だった。オバマ大統領は一言も過去の問題を口にしなかった。米国人記者がぶつけた従軍慰安婦関連の質問に、安倍首相がオウムのように繰り返した答弁が歴史問題に関するすべてだった。あの時の安倍首相のうんざりした顔を見れば、その胸に歴史問題がどのような形で存在しているのか大体分かる。しかも、答えが書いてあった紙はワシントンの強風に飛ばされ、爪の垢ほどの誠意すら決まり悪そうな笑いと共に消えてしまった。
尹長官は、日本に過去の問題をスッキリと解決する「黄金の機会」を逃すなと警告した。しかし、日本は自国の軍事力を世界に拡大する「黄金の機会」を逃さなかった。米国も日本の軍事力を引き込んで中国の「海上の万里の長城」をけん制する「黄金の機会」をつかんだ。「過去の反省」要求が「不動の同盟国」という形になって戻ってきたのだ。その結果が日中の北東アジア軍備競争につながるかもしれないということぐらいは中学生でも分かる。それでも、韓国外交部が出したコメントは「誠意ある謝罪がなかったのは遺憾だ」と、歴史認識問題に関するものだけだ。未来を語る日米に向かって、韓国はしつこく過去を語ろうとしている。
韓国政府は依然、米国をテコにすれば安倍首相の歴史観を変えられると期待しているようだ。「日本の首相が米国で韓国(慰安婦)に謝罪しなかった」と嘆く不自然な現実の根底には、そう信じる気持ちがある。もちろん、米国は今も世界の中心であり、強力なテコだ。米国を通じて日本を動かすこともできる。だが、それには米国に対する韓国の「品ぞろえ」が少なくとも日本並みでなければならない。日本は中国主導のアジア・インフラ投資銀行(AIIB)への参加を保留した。日本は米国の対中戦線に重要なパートナーとして加わった。韓国にこれができるだろうか。こうすることが韓国の国益になるだろうか。自分がどっちつかずなのに米国に日本への圧力を求めるのは、米兵に向かって「ギブ・ミー・チョコレート」と叫んだ半世紀前の子どもと変わらない。
自分の利益と一致しなければ、200年前の歴史問題でも暴き出すのが米国だ。逆に、自分の利益と合えば靖国神社を参拝する極右に拍手喝采するのも米国だ。大統領が言う「誠意」がこのように冷たい世界でどれだけ理解されると思っているのか。元慰安婦の弱々しい声が日米同盟のすき間にどれだけ食い込めると思っているのか。韓国外交もそろそろ大人になってほしい。
(引用ここまで)
朝鮮日報の元東京特派員で、現国際部部長のソンウ・ジョン氏によるコラム。
正論すぎて韓国人の耳には痛いものとなっていますね。
で、やっぱり韓国人は「アメリカから圧力がかかるはずだ」という期待を最後の最後までしていたようです。
供物もないのに奇跡を要求していたのですね。
さすがにソンウ・ジョンはそのあたりの構造は見えていたようですが。
韓国人の大半は政府を含めてそうではなかったようです。
つまり、「日本に対して圧力をかけないアメリカに対して、韓国は失望する。アメリカは韓国から失望されたくないだろう」という考えを持っていたと思われるのです。
ユン外交部長官が「韓国は米中両方からラブコールを受けていて、ホントにもってもてなんだから!」って言っていましたが、これが本音だったのでしょうね。
自分たちの大きさを把握できずに、打つ手を誤ったと。
もうひとつ「ここで圧力をかけなければ、韓国は中国寄りになる。アメリカはそれを許容しないはずだ」っていう考えかたもありましたかね。
アメリカの許容できるしきい値はとうの昔に超えていたってことに気がつかずにいたのでしょう。
最後の最後まで「(韓国が期待する)アメリカの圧力に日本は屈するはずだ」という考えで、その他のオプションを考えていなかったからこそ外交部声明まで15時間もかかったわけです。
その一方で中国共産党はさらっと流しました。こうなるであろうという現実が見えていたのでしょうね。
だからこそバンドン会議であるていど手打ちをしておいたと。やっぱり中国は侮れないなぁ……。
ま、考えてみりゃこんな兵法書を書いている時点で侮れるわけがないんだよな……。
韓国は、無視だっただろうが(笑)