澤、代表選出 男女通じて世界初6大会連続W杯へ 佐々木監督が集中力、献身性評価
澤は今年3月にポルトガルで行われた、規模の大きい女子大会の国際大会・アルガルベ杯のメンバーから外れるなど、昨年5月のアジア杯以来、代表から遠ざかっていた。土壇場で、女子サッカー界のレジェンドの力が必要とされた。
佐々木則夫監督は「現在の彼女の試合状況を見れば、小手先のうまさでない、90分間最後まで集中し、惜しみなく体を張り、戦っている姿勢(が見られる)。これはなでしこの姿勢であり、他の選手の模範にもなり、彼女の背中を見て学ぶこともあるということに対して、ぜひ代表に来てもらいたい。彼女らしいパフォーマンスに期待しています」と選考理由を説明した。
ただ「どこかのポジションに必ず入れるか、ということは集まってみないと分からない」と、先発の座は確約していない。キャプテンにはMF宮間あや(岡山湯郷)を指名し、そのサポートをする役割も想定し、「大会の中で右往左往した時に彼女(澤)が重要になってくることは明らかだと思います」と精神的支柱として期待した。
澤は95年、99年、03年、07年、優勝した11年とこれまで5度のW杯に出場してきた。前回大会の米国との決勝戦では、劇的な同点ゴールを決めたほか、チームづくりの上でもPK戦の末の優勝に大きく貢献。11年の世界全体での年間MVPにあたるFIFA最優秀選手賞を獲得した。
全メンバーは以下の通り。
▽GK
福元美穂(岡山湯郷)、海堀あゆみ(INAC神戸)、山根恵里奈(千葉)
▽DF
近賀ゆかり(INAC神戸)、上尾野辺めぐみ(新潟)、岩清水梓(日テレ)、鮫島彩(INAC神戸)、有吉佐織(日テレ)、北原佳奈(新潟)、川村優理(仙台)、熊谷紗希(リヨン)
▽MF
澤穂希(INAC神戸)、安藤梢(フランクフルト)、宮間あや(岡山湯郷)、川澄奈穂美(INAC神戸)、阪口夢穂(日テレ)、田中明日菜(INAC神戸)、宇津木瑠美(モンペリエ)、永里亜紗乃(ポツダム)
▽FW
大野忍(INAC神戸)、大儀見優季(ヴォルフスブルク)、菅澤優衣香(千葉)、岩渕真奈(バイエルン)
日本女子代表(なでしこジャパン)は、24日に国際親善試合・ニュージーランド戦(香川県立丸亀競技場)を、28日に同イタリア戦(南長野運動公園総合球技場)を行う。