東京都が発表したBRTの基本計画には、所要時間と運行頻度という大切な点が示されていない。その内容を紹介し、具体策を改めて提案しよう。
東京都が基本計画を発表
さる4月28日に、東京都は『都心と臨海副都心とを結ぶBRTに関する基本計画』を発表(http://www.metro.tokyo.jp/INET/KEIKAKU/2015/04/70p4s200.htm)した。【026】で紹介した中間整理を深度化したものである。
それを受け今回は、東西線の混雑と遅延の解消策を提案する予定を変更し、その内容を紹介し、具体策を改めて提案する。
本文は32ページで、各項目のページ割は以下である。デザインに関するページが最も多い。
表紙 1
目次 2
はじめに 1
デザインイメージ 1
運行 6
停留施設 3
車両 3
トータルデザイン 9
新たな東京モデル 2
事業スキームの検討 1
運行の予定 0.5
2015年度からの検討体制 0.5
今後のスケジュール 1
用語解説 1
その他に別紙として、2020年東京五輪の前後それぞれのルート・輸送力(案)、BRT沿線の開発、駅(停留所)の設置位置が示された。
中間整理と基本的考え方は同一
【026】に「便利なBRT実現に向け方向性は正しい」と書いた点は変わっていない。
「地域全体の交通について効率的な交通体系の構築」「需要に柔軟に対応できるBRTの利点をいかして、新たに発生する需要にも的確に対応」「全ての扉で同時に乗降」「専用・優先レーン等の設定や公共車両優先システムの導入」「運賃収受方式はICカードによる事前決済」といった点は、この連載で提案してきたことと呼応する。
この連載の成果などと言うつもりはない。計画を検討するために協議会が設置され、中村文彦横浜国立大学理事・副学長が座長を務めている。中村副学長のような、交通の現場や海外の先進事例を熟知している有識者が関われば、当然に出される結論だ。
さらに、「停留施設について、高層マンションなど大規模建築物のエントランスや公開空地など道路外の活用」「衝突防止機能、加減速の自動化」「車両相互の通信・自動制御による滑らかな交通流動」といった先進的な取り組みも盛り込まれている。
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