今年で著作権が消滅するヒトラーの「我が闘争」、今後の扱いはどうなるか 108
ストーリー by hylom
翻訳版は当然ながらまだのはずなのでご注意を 部門より
翻訳版は当然ながらまだのはずなのでご注意を 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
アドルフ・ヒトラー著「Mein Kampf(我が闘争)」が、今年4月30日で著者の死没(自殺)から70年を迎える。そのため現行ドイツ著作権法の規定により、ドイツ時間の今年大晦日をもってその著作権は消滅する(新潮社Foresight)。
ナチス・ドイツが無条件降伏すると、当初、米英仏ソ4国が分割占領し、バイエルン州は米占領軍による占領行政を受けた。米軍は「我が闘争」の出版元「エーアー」社(在ミュンヘン)を接収、その著作権を押さえ、その後1949年秋に西側3国占領地帯が西ドイツとして発足すると、バイエルン州政府に同書の著作権を与えた。以後、バイエルン州政府は著作権相続者として、同州を含む西ドイツ連邦での出版販売を禁じ(一部例外はあったらしい)、そのまま東西ドイツ統一を経てその有効圏を全ドイツに広げ今日に至っている。
法的にはドイツで来年より「我が闘争」の出版・流通・販売を禁じる根拠が無くなるが、さてどうなるか。出版・流通・販売・読書の自由および内心の自由の無い周辺国に囲まれたこの国から静かに見守っていきたい。
なお、亡命ドイツ人等によって共著され、ドイツ語を原語としてロンドンで発行され、ナチズムより桁違いに巨大な惨禍を人類に与えた「Manifest der Kommunistischen Partei(共産党宣言)」は、東西ドイツ独立後以降も両国内域では発禁対象ではなかったらしい。
その後の惨禍で比べるなら (スコア:2, おもしろおかしい)
旧約聖書がトップでは。
Re: (スコア:0)
新約聖書の惨禍より酷いんでしたっけ?
Re: (スコア:0)
新約聖書がキリスト教の聖典であるのに対して、「旧約」聖書はキリスト教以外にユダヤ教・イスラム教でも共通の聖典(キリスト教以外では「旧約」とは言わないけど)。信者数の時点でどう見ても旧約聖書の方が規模が大きい。
Re:その後の惨禍で比べるなら (スコア:1)
1.コメント主の誤りを指摘する
2.コメント主の人格の問題とする
3.コメント主の発言すべてを誤りとする
キリスト教の教えなんでしょうか?(無知ですみません)
いいやりかたですね
> むしろ、英語版の方にこそ「男色者の群集」とか「神のお使いだとは知らなかった」とかが見当たらないんですが……。
こっちは見つかりましたか?
どうもならないんじゃない? (スコア:2)
いくら出版が禁止されてたからって、google先生で検索すればすぐにPDFで読める時代にどうもこうもないんじゃない?
Re: (スコア:0)
ナチス関係は、ドイツ語ではフィルタリングされるんでは?
まあ完全に封印することなどできませんけどね。
ある程度子供の目に止まらない程度はできる。
無理矢理黒歴史にして封印したばっかりに… (スコア:2)
ただのよくある思想本なのに大変ねえ(棒)
それにしても、みんなヒットラーが好きですね。 (スコア:2)
20世紀を代表する人を選ぶと、1番はヒットラーでしょう。数百年後では、20世紀といえば、
普通の人はヒットラーしか思い出さなくなるのでしょうね。2番はアインシュタインですかね。
Re:それにしても、みんなヒットラーが好きですね。 (スコア:1)
『時をかける少女』の一登場人物にとって20世紀は中世ですからねえ。
短絡的かも (スコア:1)
> ナチズムより桁違いに巨大な惨禍を人類に与えた「Manifest der Kommunistischen Partei(共産党宣言)」は、
なんか、イスラム過激派が悪いことしているからって、コーランが悪いというのと五十歩百歩な飛躍だな。
編集仕事しろ (スコア:1)
出版・流通・販売・読書の自由および内心の自由の無い周辺国に囲まれたこの国から
これもそうだけど(個人的には同意できる点もあるけど)、イデオロギーを前面に出し過ぎですよねえ。
Re: (スコア:0)
んーでも、ナチズムだって、一種のイデオロギーですよね。
なのにナチズムだけは親の敵のように扱われてきた経緯があるわけで。
ここでは「共産党宣言の話はオフトピックだろ」というべき。
Re:短絡的かも (スコア:1)
共産党宣言はそこまで過激でもない。ただそこに書かれている理想の実現には暴力的手段が手っ取り早いというだけ。
それに毛沢東やスターリンがやったことは共産主義の弊害というより独裁体制の弊害。
一方でマインカンプフには過激かつ暴力的な妄想がダラダラと書いてあるのでこっちの方が危険だろう。
//まあどっちも聖書やコーランと同じ妄想本なのだが
Re:短絡的かも (スコア:2, 参考になる)
マルクスの言ってた「プロレタリア独裁」は当時の現状が多党制でも「ブルジョア独裁」(どの政党が政権を担当してもブルジョアの言いなり)に陥っているから、それを是正するためにプロレタリア独裁って言ってたわけで、一党独裁にしろとは言ってない。
共産主義=一党独裁を思想的に決定づけたのはレーニンで、共産主義者のカウツスキーが『プロレタリアートの独裁』でレーニンを独裁者呼ばわりしたあたりから意味が固定してしまっている。でも、カウツスキーだって共産主義宣言が問題だとは言ってない。
Re:短絡的かも (スコア:2)
ロシア革命直後から列強が干渉していったわけで、
資本主義勢力が干渉していかなければ、まともでない独裁者が政権の座につくこともないし、
独裁政治を取る必要もなかった。
同様に、イスラム主義だってそもそも西欧が干渉していなければ600年以上にわたって
安定していた。
利益追求っていう火種を外から放り込まなければ共産主義もイスラム主義も一定の合理性を持っている。
Re:短絡的かも (スコア:1)
日本では近代~現代史を学ばない人が多く、そのような歴史的経緯を知らないのですよ。
ψアレゲな事を真面目にやることこそアレゲだと思う。
Re:短絡的かも (スコア:1)
はなから「プロレタリア独裁」を謳い、
後継者が残らず独裁政治を取ったんだから、
やっぱ共産党宣言に問題があったと言わざるをえない。
ロジックが短絡を起こしているね。「独裁=悪の帝国」ってアニメ的設定を前提にした論理だよ、それ。
最大多数の最大幸福という民主・共和主義が、
当時における情報技術の伝達性の限界、と国家の規模で硬直したのが共和制ローマの末期で
それを解消するのが終身独裁官というカエサルーアウグストゥスの「独裁政治」なわけで、
ローマ帝国がその後数世紀全盛期を迎えた(国民の満足度を含めて)ことから、国家運営という意味では独裁制が最適解である場面はあると思うよ。
「情報技術の伝達性」が過度に高度化している現在で、独裁制が最適解になるかどうかは疑問だけど。
#要するに、「投票権を持った国民が、十分に価値判断できる情報ソースにアクセスできるか、それを政治判断に即座に反映できるか」、ね
Re:短絡的かも (スコア:1)
ファシズムと共産主義と民主主義並べて、近代以降でどれが一番人を殺したかというと、
それは民主主義。
最大の惨禍のWW1,WW2において民主主義国が多くあったのに、戦争しちゃったんだから。
民主主義サイドは売られた喧嘩だと言うだろうけど、本当に「売られた」のかよ煽ったのはどっちだとか。
共産主義に至っては、大戦後に登場して、そんなに人殺したっけ?
確かに虐殺とかあったけど、それを桁違いに巨大な惨禍と言っちゃっていいのとか。
冷戦下の紛争などを、全て共産主義のせいと言うのは、いくらなんでも一方的だろう。
Re: (スコア:0)
> ナチズムより桁違いに巨大な惨禍を人類に与えた「Manifest der Kommunistischen Partei(共産党宣言)」は、
なんか、イスラム過激派が悪いことしているからって、コーランが悪いというのと五十歩百歩な飛躍だな。
つまりテロリズム・女性差別・ペドフィリア・脱教厳禁を振興するコーランが発禁にならないのだから、我が闘争も発禁にするべきでなかったと、御同意いただけるわけですね。
有り難う。
ナチス治世下のドイツで「共産党宣言」が焚書の対象になった事、
イスラム圏で「悪魔の詩」が禁書とされている事、
共産圏でアダム・スミス及びジョージ・オーウェルの著作群が発禁となった事、
「帝国の慰安婦」を発禁にした下賤な国がある事、
同様に全て非難すべきですね。有り難う。
# タレコミ子は、紋付羽織袴でヨーロッパに行けない不自由な一族なので(家紋:左万字 流石に右万字ではなかったが)、ヨーロッパのダブスタには厳しいのです。
Re: (スコア:0)
国家社会主義労働者党政権下で禁止されたというところが実に愉快。
Re: (スコア:0)
んで何が有り難うなわけ?
Re: (スコア:0)
やっぱりそういう種類の人のタレこみだったのですね。
hylom 氏も同様の思想をお持ちなのでしょうか?
Re: (スコア:0)
コーランは知りませんが、暴力革命とプロレタリア独裁を煽る共産党宣言は悪いでしょう。
# 旧約聖書…
Re:短絡的かも (スコア:1)
啓蒙的な君主に仕えて啓蒙的な著作『ペテルブルクからモスクワへの旅』を著したアレクサンドル・ラジーシチェフは彼が仕えていたエカチェリナ2世によって「プガチョフよりもおそろしい」犯罪者と断罪して思想犯としてシベリア流刑に処された。
後年ロシア革命でロマノフ朝が倒される100年ちょっとくらい前の出来事だけどそういう意味では近代化達成の理由のひとつ?
そんなこんなで古い因習というか今の言葉で言えば既得権益を手放せないまま啓蒙君主でありつづける方がふつうに多数派ですね。
アレゲ (スコア:0)
『我が闘争・機械翻訳版』とか『我が闘争・堀江貴文版』とかに期待すればアレゲ?
Re:アレゲ (スコア:1)
フリーソフトウェアで機械翻訳し、誰もがそのソフトを使えば同じ翻訳結果を得られる場合、著作権はどうなるのだろう。
Re:アレゲ (スコア:2)
以下の3章Iの3で、元ネタがある場合の著作権を論じている。
http://www.cric.or.jp/db/report/h5_11_2/h5_11_2_main.html#2_2 [cric.or.jp]
多分、元著作の変形物として扱われるから、原著の扱いと同じになる。
すなわち、翻訳版ならばまだ著作権が切れていないと思われるので、
フリーなドイツ語版はその方法ではまだ作れないんじゃないかな。
Re: (スコア:0)
池上彰は何か本出しそう
出版認めても問題なさそう (スコア:0)
当時ならともかく現代なら「あの」ヒトラーの本だとわかって読むわけで
どんな著者か知らずに読んで悪影響を受けるなんてことはないでしょう
Re: (スコア:0)
純真な若者は共感してしまうんだよ。
Re: (スコア:0)
純真な若者が共感してしまうのはドイツの社会的問題であって、ヒトラーという偉大な著者が原因じゃないと思うんだが。
つまるところ、詳註版をだして、「この記述はこれこれこういう理由で、誤っているから危険思想である。」っていちいち反論したものを出版すれば問題ない。なんとなれば、著作権は切れているんだから、丸コピに自分の意見を被せるような本を出してもいいってことだから。
ヒトラー的手法の問題点は、ゲシュタポとかホロコーストみたいに権力が行き着いた先ではなく、むしろヒトラー個人の演説がうますぎる点とゲッペルスの演出が巧み
Re:出版認めても問題なさそう (スコア:1)
そうか、遊佐未森さんもお手つきをしてしまったのか orz
// もっと有名な4拍子のアレは好きじゃないから擁護しないでおく。
Re:出版認めても問題なさそう (スコア:1)
グスターヴ・ホルストの没年月日は1934年5月25日(おそらく亡くなった土地のロンドン時間)。
著作物を死後70年保護してさらに連合王国の戦時加算3794日(10年と140日ちょっと?)
…ということは今年2015年から晴れて敗戦国日本でも自由に編曲してもおかまいなし?
それとも同年死没のエドワード・エルガーを顕彰するエルガー協会みたいな面倒な相手がいたりする?
Re: (スコア:0)
s/純真/中二/
Re:出版認めても問題なさそう (スコア:1)
どっちかというと、
s/若者/中二/
で「純真な中二(年齢問わず)」が騙されるんではないか
Re: (スコア:0)
ないでしょう、と言いたいが、
現実はそうでもない。
日本だって、在特会とかいったのが居るでしょう。あれが、ドイツではヒトラーを旗印にしてるわけで。
不況とか少子化などを、マイノリティのせいにして排斥するのは、マイノリティじゃない側からすると楽しいですからね。
Re: (スコア:0)
いやあ、そういう人たちは固よりそのつもりで読むから、
改めて悪影響受ける感じではないんじゃないかなー、と思って
Re: (スコア:0)
そんなこと言うから娯楽が少なくなっていくんだよ
影響あったっていいじゃない
好きなことを自分で選んだ道なんだから
ヒトラー一人を悪者にして (スコア:0)
Re: (スコア:0)
そう言えば「エロイカより愛をこめて(マンガ)」で小熊のミーシャ(ソ連のスパイ)に「ハイルヒトラー」とからかわれたエーベルバッハ少佐(ドイツ人、NATO所属)が「俺の親父はドイツ国防軍だった。ナチじゃない!」と激高するって描写があったな。
Re: (スコア:0)
Re:ヒトラー一人を悪者にして (スコア:1)
バカな!
あそこは道路じゃないか!
ただのネウヨ並の偏見本だろ? (スコア:0)
ヒトラーはボルシェビキ並のプロパガンダ上手だったというだけで
本の中身は日本でも普通に本屋に並んでるヘイト系偏見本だろ?
冷静に読めば実に馬鹿馬鹿しい内容だろ?
ヒトラーのプロパガンダ手法についてはレーニンやソレルのパクリという声は昔からあるが
ドイツの保守系の一部からヒトラーはコミンテルンのスパイだったという説が出ている
ヒトラーは実はレーニンが欧州革命の一里塚としていたバイエルンレーテ(会議)のメンバーだったというのである
実はその時の上司だった人物が戦後ヒトラーをスパイとして右翼労働党に送り込んだとする証言が残っている
バイエルンレーテはワイマール共和国社民党政権の殲滅命令で送り込まれた連邦軍とフライコール(義勇軍)合わせて6万に殲滅される
特にフライコールは残虐な残党狩りで狩りだした残党を街頭で惨殺していった
ヒトラーが手下にしていた突撃隊の幹部を粛清したのは有名だが
その幹部たちがまさに残党狩りをしていたフライコールのリーダーと重なるのは偶然とは考えにくい。
社民党内で革命派殲滅に反対した独立社民党はその後も微妙な立場だったこともあり
この辺の話が政治的に注目されることはなかった
ちなみにボルシェビキと右翼社民とナチスを批判し戦った独立社民党のカウツキーはマルクス本人や家族と交友があり
レーニンからは背教者呼ばわりされてるけど、一般にマルクスの考えを継承する人物とされている
Re: (スコア:0)
ちなみに、満州事変もコミンテルンの陰謀だったらしいね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B0%E6%AF%8D%E7%A5%9E%E8%AB%96%E6%... [wikipedia.org]
コミンテルン万能説 (スコア:1)
まさか……、
ひょっとして……、
ロシア革命もコミンテルンの陰謀だったのではっ!?
Re: (スコア:0)
安易な決めつけは良くない。どっちかというとサヨクじゃね?
Re: (スコア:0)
「どっちかというと」っても全く迷うことなく、明らかにネトウヨだと思うよ。
アンチ共産主義という意味で。
そのManifestなんちゃらってのは読んだことも内容も知らないけど。
Re: (スコア:0)
若い人は知らんかもしれんが、『共産党宣言』アンチなサヨク(新左翼)もいるんですよ。
もっとも活発な団体は学園闘争時代は黒ヘルを被ってゲバっていた連中で、関西に多かった。
無政府主義(アナキズム)って名乗ってましたね。
著作権管理、ナチズム的全体主義、周辺国での「自由に対する抑制」、という左右を問わない「管理」に対する嫌悪感(なんとなくRMSに似ている)、
という意味では、思想的スタンスとしては、ネトウヨよりも無政府主義者(アナキスト)のほうがしっくりきますね。
Re: (スコア:0)
多いのはニワカサヨクじゃないかなあ。
最近になって脱原発とかでサヨクに転んだ組。
小泉元首相とか。
学生運動とかはわりとガチな方だけど、そっちの人ってもう少ないんじゃないかと。
でもバックで支援してるのは、けっきょくガチ反米共産主義者だと彼らはわかってるんだろうか。
Re:ナチス・ホロコースト関連はねぇ... (スコア:1)
新潮社フォーサイトの内容を見るに、ドイツの出版社は著作権切れを手薬煉ひいて待ってるみたいなんですが・・・