• rss

出血を数秒で止めるジェル! 20歳の青年が発明した「VetiGel」が医療革命をもたらす

  • 関連ワード: , , , ,
    • このエントリーをはてなブックマークに追加
出血を数秒で止めるジェル! 20歳の青年が発明した「VetiGel」が医療革命をもたらす

医療発明家のJoe Landolina(ジョー・ランドリーナ)氏は、外傷からの出血をいち早く止め、治療を開始することが医療界の長年にわたる課題であったという。同氏が開発した植物由来のジェルを使用することで、わずか数秒で止血が可能になるという驚きの研究を発表しました。(2014より)

【スピーカー】
医療発明家 

【動画もぜひご覧ください!】
Joe Landolina: This gel can make you stop bleeding instantly

もしも一瞬で止血が可能だったら?

ジョー・ランドリーナ氏:皆さん、ご自分が兵士になって、戦場を駆け巡っていることを想像してみてください。

gazou 1

脚に銃弾を受け、大動脈を傷つけました。傷からの出血は激しく、放置しておけば3分未満で死に至るでしょう。ところが、衛生兵があなたの元に駆けつけ、アーミーベルトから道具を取り出し出血を止めるには、5分以上傷口を圧迫しなければなりません。軍隊に限らず、いかに速やかに止血をし、手当をするかは医療界の全体の課題でもあります。

私は過去4年間、人体に働きかけて傷の治癒を助ける、また自然な治癒を助けるバイオマテリアル(生体適合物質)を開発するために研究を重ねてきました。まずは人体のしくみについて詳しく見てみましょう。

gazou 2

ご存知の通り私たちのからだは、細胞からできています。細胞は、生命の最も基本的な単位です。しかし、それ以外のことを知っている人はあまり多くありません。

gazou 3

実際、細胞は繊維質・蛋白質・糖質などで複雑に構成されたECM(細胞外マトリックス)の網目に位置しています。ECMは、細胞を適切な場所に固定して組織を構成するだけではなく、細胞の「巣」でもあります。細胞はECMの網目にいることで、自分が何をしているか、どこにいるか、そしてどのように行動すべきかを感知することができます。

gazou 4

ECMは人体の各部位ですべて異なります。皮膚のECMと肝臓のECMは異なりますし、同じ器官内の異なる場所では、ECMも異なります。そのため、どの部位にでも有効な製品を作るのは非常に難しいのですが、これが私たちの研究開発のテーマでもあります。

外傷の治癒をアニメで再現

例を挙げて説明しましょう。

gazou 5

熱帯雨林にはキャノピー(林冠)、下床、フォレストフローラ(森林植物)があります。熱帯雨林は異なる植物によって構成され、さまざまな生き物がすみかにしています。これと同じようにECMは、非常に多様な3次元の世界です。

gazou 6

さらにECMは、外傷の治癒に深い関わりがあります。外傷を負うと、ECMを組み立て直さなければなりません。傷跡は、ECMの組み直しが上手くできなかった結果なのです。私の後ろに見えるのは、ECMをアニメ化したものです。

gazou 7

ご覧のとおり、細胞は複雑な網目の中に位置しています。組織の中を見てみると、ECMが変わります。

gazou 8

gazou 9

既存のテクノロジーではECMを2次元でしか再現できませんので、組織にこれを当てはめるのには無理があります。

ジェルを使用すれば組織の再生も可能

私はニューヨーク大学にいたときに、植物由来のポリマーで組織を組み立て直すことができることを発見しました。

gazou 10

このように、出血している傷口にあてると、

gazou 11

レゴブロックのように組織を組立て直すことができます。

gazou 12

例えば肝臓に入れると、肝臓のようなものが作れます。皮膚に使用すると、皮膚そのもののようになります。

gazou 13

このジェルによって、その場所の組織を再生することができます。

数秒で止血可能な時代へ

さて、これはさまざまな用途がありますが、基本的には、この製品を使うと、組織の組み立て直しが瞬時にできるということです。こちらは、動脈出血のシュミレーションです。

gazou 14

出血しますので、ご注意ください。動脈の2倍の血圧を加えています。

gazou 15

このような出血は重傷で、止血するには5分以上傷口を圧迫しなければなりません。さて、ジェルを傷口にあてるとすぐに出血が止まりました。

gazou 16

これは、傷が治癒するように働きかけるものだからです。この肉の塊の内部を組み立て直すのです。血液はそれを感知をするので、繊維質と血餅を10秒未満で作りだします。

gazou 17

1月までには獣医が使用できるようになります。来年中には人体で使用できるよう、現在懸命に開発をしています。

それでは、もう一度兵士として戦場を駆け回っていることを想像してみてください。脚に銃弾を受けました。3分間出血を放置しておくのではなく、自分のアーミーベルトからジェルのパッケージを取り出しボタンを押せば、自分で止血ができ回復へと向かうのです。ありがとうございました。

※ログミーでは、TED Talksおよび各TEDxの定めるCCライセンスを遵守し、自社で作成したオリジナルの書き起こし・翻訳テキストを非営利目的のページにて掲載しています。

↓この記事を気に入ったらログミーをフォロー!↓