米議会 スタンディングオベーションの意味は…?(04/30 16:56)
訪米中の安倍総理大臣が日本の総理として初めての場で演説を行い、その「歴史認識」を明確にしました。この安倍総理の演説、アメリカで、そしてアメリカの議会でどう受け止められたのでしょうか。
(山下達也記者報告)
スタンディングオベーションなどは、各首脳の演説でだいたい出るものですが、それでも実際、各議員に聞いてみると、おおむね好意的に受け止められていました。特に今回、日米の和解の歴史や第2次世界大戦でのアメリカ人犠牲者にお悔やみを示したことに対して、安倍総理に感謝を示すという声が多く出ました。また、安倍総理がアメリカでの生活経験や文化などにも触れ、個人的な言葉で感情を表現しているというふうにも評価をされていました。また、慰安婦問題では、「アジア諸国に苦しみを与えた」とだけ触れましたが、「直接の言及や謝罪がない」と反発している議員もいます。現地メディアも慰安婦問題については、曖昧(あいまい)なままだったと指摘しています。ただ、現地記者に聞きますと、反発している議員は選挙区に韓国系の住民を抱えるという事情もあると、声は大きいけれども少数派で、今回は多数の議員が演説を歓迎したのではないかと解説しています。今回、首脳会談を通じても防衛協力やAIIB(アジアインフラ投資銀行)、TPP(環太平洋経済連携協定)など、中国に対してどうするのかというのがテーマでした。オバマ政権としては、今回の演説内容が理解を得て、日中韓の関係が前に進むということも期待しています。