2015年5月1日 金曜日

工事・計画

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東京都/豊洲新市場千客万来施設整備/事業予定者を再公募へ、条件緩和も検討  [2015年5月1日4面]

千客万来施設が整備される予定の豊洲新中央市場の建設地

 東京都は、江東区で建設中の豊洲新中央市場の隣接地(5、6街区)に計画する大型商業施設「千客万来施設」の整備・運営事業者の再公募の手続きに入る。事業予定者だった民間2社が相次いで進出を辞退したため、同施設を整備する開発事業者を再度募集する方針。都は新市場が開業する16年11月までに隣接する両街区の同時開業は難しいと見ており、6街区の再公募手続きを先行して進める考え。参加条件の緩和なども検討し、事業の早期実現を目指す。
 千客万来施設の建設地は、江東区豊洲6丁目で都が整備を進める豊洲新市場の建設予定地のうち、5街区(敷地面積1・1ヘクタール)と6街区(同0・6ヘクタール)。都は14年2月に飲食店「すしざんまい」を展開する喜代村(東京都中央区)を代表とするグループ(構成員は大和ハウス工業)を事業予定者に選定。30年間の定期借地権を設定し、同グループの資金で「食」をテーマにした集客施設を整備する計画だった。
 14年2月時点の計画によると、5街区では大和ハウス工業が商業施設(延べ2万6200平方メートル)の建設を予定していたが、搬入通路のルート設定などで都や市場関係者の合意を得られなかったため、2月に事業進出を辞退した。6街区では喜代村が商業施設や温浴施設、駐車場が入る3棟(総延べ3万9500平方メートル)を整備する計画だった。大和ハウス工業の辞退後、喜代村は自社の施行で5、6街区を一体的に開発する計画を都に提案したが、却下された。同社は6街区だけの単独開発では採算の確保が難しいと判断し、事業からの辞退を決めた。
 豊洲新市場と千客万来施設の同時開業を条件に、築地市場の豊洲移転を受け入れた江東区の山崎孝明区長は、4月30日の記者会見で「区内では観光客の増加が予想されており、千客万来施設は必要。(事業予定者の辞退により)スケジュールが大幅に遅れ、都の責任は重大だ」と説明。舛添要一都知事に抗議文を同日付で送ったことも明らかにした。

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