沖縄知事:「強い憤り」 辺野古移設確認を批判

毎日新聞 2015年04月29日 23時27分

 日米首脳会談で米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設推進が確認されたことについて、沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事は29日、那覇市の県庁で記者会見し「大変遺憾で、強い憤りを感じている」と批判した。安倍晋三首相が共同会見で「普天間飛行場の危険性を辺野古移設によって一日も早く除去する」と述べたことについては「相変わらず首相のかたくなな固定観念が示されたことは残念だ」と不快感を示した。

 また、仲井真弘多(なかいま・ひろかず)前知事が辺野古埋め立てを承認する際、安倍政権が沖縄県に約束した普天間飛行場の5年以内の運用停止について、外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会の共同文書が触れなかったことを指摘し「辺野古の埋め立て承認というハードルを越えるための空手形ではなかったか」と批判した。

 翁長知事は会見で、5月下旬にも訪米して辺野古移設反対の姿勢を米政府などに直接伝える意向も表明。「今後もあらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」と移設阻止の決意を改めて述べた。【佐藤敬一】

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