本日未明(現地時間4月29日午前)、安倍総理が米議会上下両院合同会議で演説を行った。そもそも、米議会の前に、日本の国会で、日本国民に対して安全保障政策や歴史認識等について説明を行うべきであり、安倍総理は日本国総理大臣としての最低限の責務すら果たしていない。
安倍総理の演説は約45分間に及び、米国に対する美辞麗句に満ちたものであったが、いくつもの問題、疑問がある。
特に、安倍総理は安全保障法制について、「戦後、初めての大改革です。この夏までに、成就させます」と明言した。しかし、国会審議はおろか、法案提出すらなされていない段階で、これほどの重要法案の成立時期を外国、それも議会で約束するなど前代未聞、国民無視・国会無視ここに極まれり、である。
安倍総理は、日米同盟を「希望の同盟」と呼び、「アメリカと日本、力を合わせ、世界をもっとはるかに良い場所にしていこう」、「一緒でなら、きっとできます」などとも述べた。他方で、日米同盟を支える沖縄が直面する苦難には言及がないなど、非常に前のめり、上滑りの演説内容である。日本自身に理解も覚悟も能力も十分でないなかで、米国に無責任な約束をし、過剰な期待を与えてしまったのではないかと非常に危惧、憂慮している。
また、安倍総理は歴史認識について、「先の大戦に対する痛切な反省」、「自らの行いが、アジア諸国民に苦しみを与えた事実」などに言及し、「これらの点についての思いは、歴代総理と全く変わるものではありません」と述べた。この発言が具体的にどういう意味なのか、「村山談話を全体として引き継ぐ」との国会における繰り返しの発言から一歩踏み出すものなのか、あるいは変わらないのか定かではない。こういった点も含め、国会での説明を求める。
安倍総理は、「新しい日本を見てください」と訴えた。しかし、安倍政権が目指す「新しい日本」とは、国会での議論も国民の理解もないまま、閣議決定で憲法解釈を変更し、集団的自衛権を前提に、自衛隊が地球の裏側まで行って武力行使や米軍の後方支援ができる国である。武力行使や自衛隊の海外活動について厳しく制限してきた戦後70年の我が国の歩みを、議論もなく変更しようとする安倍総理に強い懸念を持つ国民は多い。民主党は、強い危機感と怒りをもって、国会で徹底論戦を挑む。安倍総理には責任ある説明を求めたい。
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