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「WISH I WAS HERE/僕らのいる場所」(WISH I WAS HERE)(アメリカ映画):35歳にもなってスターになる夢を捨てきれない妻子持ちのピーター・パン男

 Tさんが外国特派員協会(FCCJ)の理事に立候補する。
外野で騒いでも一顧だにされないゴマメの歯ぎしり。僕も手を挙げることにした。中枢の理事会内部に入り込まなければダメだと。
アソシエイト会員には3人の理事枠がある。
「FCCJプレミスに足を一歩も踏み入れるな!」とF理事に怒鳴られて以来、怖くて協会へは出入り出来ないので代理で立候補を届けて貰う。

Tさんが電話を掛けて来る。「会員資格停止を受け謹慎中の者は立候補資格が無いんだってさ」
 「そんなバカな。田中角栄だって獄中から衆議院議員に立ってトップ当選をしたではないか」。
Tさんは事務局まで押しかけて候補受付を頼んだそうだ。
そしたら「バイローで決められている」との返事。バイローはプライベイトクラブの憲法のようなもの。
諦めざるを得ない。来年チャンスをうかがおう。ただしボクがそれまでにNさんのように「永久追放」されていなければの話だが。


 日本人には理解しにくいがこの映画はユダヤ人家族の話で彼らの習慣や宗教を知らなければ理解出来ない。
この前「This is where I leave you」と言う日本では公開されない映画を紹介した。今日の映画は「WISH I WAS HERE」と字面も似ている。
ユダヤ人は独特の生活習慣を持っている。ユダヤ暦に従い「過ぎ越しの日」を祝い、「ヨムキッパー」で悔い改める。

「葬儀」に関しても火葬(クリメイト)にぜず、そのまま埋葬する。
ユダヤ人は信仰の深さに関係なく父親が死ぬと「シヴァ」と言って喪に服し、家に閉じこもって冥福を祈らなければならない。
葬儀の際は、黒い服装は他の人種と同じだが男性はヤームルカやキッパと呼ばれるあの河童みたいな帽子をかぶる。

 葬儀を出す家では、7日間のシヴァで喪に服す。シヴァでは、家族が弔問客を自宅へ迎え入れる。家族は固い床に直接座り、上着を切り裂いて悲しみを表す。
この間は、家事もそこそこにして、喪に服する。


今日紹介する映画もアメリカで暮らすユダヤ人一家のコメディで、映画の後半では父親が死んで「シヴァ」も描かれる。

「終わりで始まりの4日間」で映画監督としても注目を浴びた、人気俳優ザック・ブラフが監督・脚本・主演のユダヤ人ファミリーのコメディ・ドラマ。大人になれないピーター・パンのような中途半端な主人公、エイダンを描く。

アメリカ・LAが舞台。35歳で妻子がいるにもかかわらず、いつかきっと役者で成功できると毎日オーディションを受けるエイダン・ブルーム(ザック・ブラフ)。マクベスの黒人オーディションで追い出されるシーンはオカシイ。それ程役者の仕事に飢えている。一番最近でギャラが入ったのは7年前のフケ用のシャンプーCMだった。

 甲斐性がない彼を支えるように妻、サラ(ケイト・ハドソン)が水道局のデータ入力のアルバイトをしながら家計を支える。
同僚の陰湿なセクハラにも堪えながらも詰まらない水道局のデータ入力の仕事にお金を稼ぐために励む。

 独り暮らしの父親、ゲイブ・パティンキン(マンディ・パティンキン)がユダヤ人学院「イェシーバ」(ユダヤ教戒律のタルムードを教える学校)に通う子供たちの高い授業料を用立ててきたが、その父親がガンになってしまう。

 医療保険の利かない治療を受けることになり、10代前半のグレイス(ジョーイ・キング)と6歳のタッカー(ピアス・ギャグノン)たちの授業料は払えなくなる。そこから連鎖反応が次々と起こる。
ユダヤ人私立学校校長のラビに授業料免除をと、頭を下げるが全く聞く耳を持たない。(このラビは後半セグウェイに乗って颯爽と現れる)
そうかと言って子供たちを公立学校へは行かせたくない。エイダンはユダヤ人だからと苛められた苦い子供心の思い出があるからだ。

 そこでエイダンは「ホーム・スクール」スタイルで、自分で子供たちを教育しようと張り切るが(英断する)、彼らにいろいろと教えていく中で自分の人生に甘えていては行けないと自覚を持ち始める。

 子どもたちは叔父さんと大好きだが、ガンにかかった父親が気にしているのは引き籠りの次男、ノア(ジョシュ・ギャッド)のことだ。
 もう何年も顔を見ていない。
LAで最高に景色の美しいビーチにキャンピングカーを止めて暮らしているノア。父親が死の床にあると聞いても会う勇気が無い。

 売れない役者が父親の不治の病を機に自身や家族について見つめ直す姿を追い掛ける。ザック・ブラフの相手役は「あの頃ペニー・レインと」などのケイト・ハドソン、母親はユダヤ系のスター女優、ゴールディ・ホーンだ。
他に「ホワイトハウス・ダウン」などの人気子役のジョーイ・キングがおしゃまな娘役として出演。
 引きこもりの弟役を演じるのは「スティーブ・ジョブス」のジョシュ・ギャッド。

初監督作「終わりで始まりの4日間」が、インディペンデント・スピリット賞新人作品賞をはじめ各賞を受賞し、これが2作目で力が入っているがどうも期待外れ。2時間近いランニングタイムももっと短くなるし冗漫だ。
 子供たちとの会話がイキイキとして楽しいのが救いだ。

父親が死んでからは大忙しのご都合主義で映画はケジメをつける。
エイダンは大学の演劇コーチとしての職を得るし、サラへのセクハラ男は罰金刑を受けた上に会社をクビになる。

6月12日より新宿シネマカリテ他で公開される。

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