マキシマムザホルモンの動画を検索していたら『F』(名曲です)の
MADが出てきて、その動画の中に麻原彰晃の動画が使われていました。
実際彼の修行の達成度はどうだったのだろうと思い調べてみると
こんな物が出てきました。(私は当時8歳ですから、オウム事件を良く知りません)
オウム真理教 麻原彰晃「最終解脱を語る」 SPAインタビュー 57分... 投稿者 f100002410795700
この動画を元に、彼の状態を解説します。
まず初めに総論から。
率直に言ってしまうと、意外と悪くないw多分初期の頃は修行の仕方もまともだし
方向性として決して間違っていはいません。
ただ全然まだ修行途中なのに勝手に解脱したと勘違いしてしまったのが
彼の誤りのうち最大の物でしょうね。
いくつかのポイントに分けて彼の言葉、テーラワーダの文脈で
解説して行きます。
まず彼が自身の経験を解脱したと確信するに至った
エピソードから(動画だと35分前後)
彼は無常観を感じた後体が大きく振動し、身体(サトルボディ)が
登頂から抜け出したと語っています。その後蓮花坐の神々に囲まれて、
その経験をもって「自分は解脱したのだ」と感じたと語っています。
ではこのエピソードを解説しましょう。彼の「無常観」は
テーラワーダの用語で言うところの厭離の心所であって
「悟り」とは直截には関係ありません。
また彼は大きく身体が振動したと言っていますが、これは
禅定まえの近行定においては結構起こる物で
(人によって色々違うのですが)セロトニン神経が活性化されると
ドーパミン神経系やノルアドレナリン神経系が抑制されるので
普段感づかないような微妙な身体上の刺激をもの凄い強烈な物として
感じますので、多分それだと。
それで登頂からの離脱ですが、セロトニン神経が活性化されると、視床下部などの
共感を司る部位(いわゆるミラーニューロンシステム)が活性化されます。
そうすると身体感覚(自分の体があるという実感)が変化します。
具体的に言うと、普段当たり前のように感じられている時分の身体感覚が
他人の物のように感じられ、また実際の物理的な身体から離れたり、
拡大したような感じがします。これをヨーガや密教スピリチュアリズムでは、
プラーナの上昇や、幽体の離脱という風に表現しているようです。
またこのようにセロトニン神経が活性化されている状況では
よく幻覚を見ます(薬物で言うとLSDはセロトニン受容体に働きかけますが
LSD使用者はよく幻覚を訴えます)
麻原が見たイメージも率直に言って、薬物中毒者の幻覚と変わらないと思います。
長くなったのでわけます。