【視点】ネジ・ボルトから900万点の間接資材を扱う!ネット通販「モノタロウ」成功の秘密(1/3)
●関西の雑居ビルで5名からスタート
同社がスタートしたころはBtoB市場でマーケットプレイスが台頭し、Amazonも徐々に頭角を現してきていた時期。創業者である瀬戸欣哉氏と現在の代表執行役社長の鈴木雅哉氏は、まだ住友商事の社員だった。2年目の鈴木氏は鉄鋼部門にいながら、商社の仲介機能がマーケットプレイスに置き換えられていく姿を目の当たりにしていた。社内のどんな部門にもEコマースチームができていた。
インターネットでビジネスをするときにどんなものが有効か?創業者と鈴木氏は、膨大な商品の中から検索しなければいけないものが事業の成功のカギになるだろうと考えた。企業の生産計画にも入らず、いつ何が必要であるということが明確になっていない間接材料は、いざ必要となると探すのに非常に手間がかかる。「工具屋さんだとか金物屋さん、自動車の部品商という人がエンドユーザーを訪問し、必要な商品をセールスしていた世界。そこをインターネットに置き換えられるのではないかというのがスタートだった」と鈴木氏は振り返る。
もともとチームは東京にあったが、間接資材の問屋は大阪に多い。そこで、仕入を考えた時に大阪に拠点があったほうがいいということになり、テストマーケティングのために1年間大阪に移動した。雑居ビルのなかにある会議室2つぶんくらいのスペースを借り、5人でスタートしたという。
当初ターゲットにしたのは製造業だ。「BtoBにおいては価格交渉が当り前ですから、我々のようにインターネットでワンプライスで取引しようなんてありえない世界ですよ。たかだか10年前の話ですが」(鈴木氏)。また製品情報といっても当時は紙のカタログしかなかったため、学生を30人くらい集め、2000ページ以上のカタログから半年くらいかけて根気強く入力。型番と価格しか情報がない問屋・メーカーの情報に加え、紙のカタログに記載されている長さ、色、サイズなどの特徴を書き出してEカタログを作っていった。
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