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日中韓 大気汚染対策で共同行動計画を採択4月30日 16時42分
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中国で開かれている日本と中国、韓国の環境大臣会合は、最終日の30日、大気汚染対策を中心に今後5年間で連携して取り組む共同行動計画を採択し、新たに技術協力や共同研究の分野で、実務者レベルの作業部会を設置することなどが盛り込まれました。
中国・上海で開かれている日本と中国、韓国の環境大臣会合では、最終日の30日、3か国の大臣の会談が行われ、PM2.5などの大気汚染対策を中心に、今後5年間で連携して取り組む共同行動計画を採択しました。
共同行動計画には、実効性のある対策を協議するため、大気汚染物質の観測や予測技術などについて情報交換する技術協力や、大気汚染物質の排出量の測定や推計などの共同研究の分野で、新たに3か国の実務者レベルの作業部会を設置することなどが盛り込まれました。
作業部会の初会合は、ことし中に中国と韓国で開かれ、具体的な協議を進める方針です。
望月環境大臣は会談のあとの共同記者会見で、「作業部会の設置は、3か国の共通の課題である大気汚染対策に一層緊密に連携して取り組むというメッセージで、大きな成果だと考えている。日本としてはPM2.5の発生源の解明などの課題に取り組み、3か国の対策に反映させていきたい」と述べました。
今回の会合では、29日、3年ぶりに日中の環境大臣会談が実現し、PM2.5などの対策に向けて、都市間連携を強化していくことで一致しました。来年の3か国の環境大臣会合は日本で開かれます。
共同行動計画には、実効性のある対策を協議するため、大気汚染物質の観測や予測技術などについて情報交換する技術協力や、大気汚染物質の排出量の測定や推計などの共同研究の分野で、新たに3か国の実務者レベルの作業部会を設置することなどが盛り込まれました。
作業部会の初会合は、ことし中に中国と韓国で開かれ、具体的な協議を進める方針です。
望月環境大臣は会談のあとの共同記者会見で、「作業部会の設置は、3か国の共通の課題である大気汚染対策に一層緊密に連携して取り組むというメッセージで、大きな成果だと考えている。日本としてはPM2.5の発生源の解明などの課題に取り組み、3か国の対策に反映させていきたい」と述べました。
今回の会合では、29日、3年ぶりに日中の環境大臣会談が実現し、PM2.5などの対策に向けて、都市間連携を強化していくことで一致しました。来年の3か国の環境大臣会合は日本で開かれます。
中国環境保護相「共通認識得た」
日本と中国、韓国の環境大臣会合の後、3か国の大臣らは共同で記者会見し、中国の陳吉寧環境保護相は、今後5年間の共同行動計画を採択したことを「今後5年間、3か国で環境分野で協力していくための共通認識を得ることができた」と評価しました。
各国の記者から相次いだ大気汚染についての質問に対しては陳環境保護相は、まず中国の主要な74の都市で去年、PM2.5の平均濃度が前の年と比べて11.1%下がったと指摘し、対策に一定の成果が上がっていると強調しました。
その一方で、「発展途上国の中国は経済構造が偏っているうえ、エネルギー構造も石炭を中心としていて、大気汚染の問題を根本的に改善させるには、さらに長期的な努力が必要だ」と述べ、問題の解決には相当な時間がかかるという認識を示しました。
そのうえで、「中国の環境問題は、主に経済発展の段階における問題で、日本や韓国も同じような経験をしてきたと思う。解決のためには中国自身の努力だけでなく各国の成功した経験を参考にすることが必要で日本、韓国と協力を深めていきたい」と述べました。
また、韓国のユン・ソンギュ(尹成奎)環境相は「PM2.5の問題に加えて中国を発生源とする黄砂への対応についても3か国で議論を行った。今回の会合を契機に3か国の環境協力がさらに拡大し確固なものになることを期待している」などと述べました。
各国の記者から相次いだ大気汚染についての質問に対しては陳環境保護相は、まず中国の主要な74の都市で去年、PM2.5の平均濃度が前の年と比べて11.1%下がったと指摘し、対策に一定の成果が上がっていると強調しました。
その一方で、「発展途上国の中国は経済構造が偏っているうえ、エネルギー構造も石炭を中心としていて、大気汚染の問題を根本的に改善させるには、さらに長期的な努力が必要だ」と述べ、問題の解決には相当な時間がかかるという認識を示しました。
そのうえで、「中国の環境問題は、主に経済発展の段階における問題で、日本や韓国も同じような経験をしてきたと思う。解決のためには中国自身の努力だけでなく各国の成功した経験を参考にすることが必要で日本、韓国と協力を深めていきたい」と述べました。
また、韓国のユン・ソンギュ(尹成奎)環境相は「PM2.5の問題に加えて中国を発生源とする黄砂への対応についても3か国で議論を行った。今回の会合を契機に3か国の環境協力がさらに拡大し確固なものになることを期待している」などと述べました。