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女子ウケするアプリは「縦持ち」の法則
「スマートフォンを横持ちしたくない女性は多いと思いますよ」。あるスマホアプリ会社での取材時、記者に応対してくださっていた担当者の女性はこう話した。同席していた別の女性もうなずく。理由が分からない記者(男性)は、しばしきょとんとしていた。
彼女いわく、理由は「スマホでゲームをしたりテレビの録画を見たりしていると周囲に思われたくない」からなのだという。確かにスマホ向けゲームの中には横長の画面でプレーするものも多い。動画を見るならスマホを横にした方がより大きな映像を楽しめる。しかしそれをためらわせるのが、記者には分かりかねる女心というものか。
取材後、記者は数人の女性の知人から同様の意見を得た。統計的・理論的な裏付けはないし、気にしないという女性ももちろん多いだろうが、記者の周囲で同じ証言をした女性が何人かいたのは事実。女性に受け入れられるアプリやゲームを作るなら、画面は縦持ちを前提に設計するのも一つの手かもしれない。
スマホUI設計に試行錯誤
たかがスマホアプリの持ち方一つ。しかし想定する利用者層が違和感なく受け入れることができ、迷うことなく使えるユーザーインタフェース(UI)の設計は、情報システム開発者にとって古くて新しい課題だ。最近では単なる使い勝手だけでなく、利用者がシステムから受け取る総合的な体験をデザインする「ユーザー体験(UX)」という概念も広がっている。
今まではパソコン向けシステムのUIやUXのデザインが主体だったが、これから重要性を増すのはスマホ向けのアプリやWebサイトだろう。企業はそれぞれに試行錯誤を重ねている。
美容情報の口コミサイト「@cosme(アットコスメ)」を運営するアイスタイルはグループ会社のOPEN8(オープンエイト)を通じて、スマホ用Webサイトに配信する動画広告の新しい表示形式を開発した。動画広告はサイトの上部四分の一程度のスペースに固定して表示。利用者がサイトの画面をスクロールしても常に動画広告は枠全体を表示し続ける。再生途中に動画をタッチすると全画面表示になり、再生を終えると枠の大きさが自動的に半分になる。
大画面化が進む昨今のスマホの特性を生かした。「テレビCMの代替となるサービスを目指す」。オープンエイトの高松雄康社長は、こう意義を強調する。
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