ワシントン=大島隆
2015年4月30日11時43分
訪米中の安倍晋三首相は29日、米議会の上下両院合同会議で日本の首相として初めて演説した。米国では歴史に関する言及に注目が集まり、演説を評価する見方と不十分という声の両方が上がった。
安倍首相は演説で、ワシントンの第2次世界大戦記念碑を訪れたことを紹介し、米軍の死者に対して「深い悔悟を胸に、黙禱(もくとう)を捧げた」と述べた。演説を聞いた議員からは、「第2次世界大戦が引き起こした不幸を認識したもので、適切だった」(スティーブ・コーエン下院議員)などの声が上がった。ただ、元米兵捕虜の遺族団体「バターン・コレヒドール防衛兵記念協会」のジェン・トンプソン代表は、「旧日本軍による捕虜への虐待に言及しなかったことに失望した」と話した。
また安倍首相は演説で、女性の人権侵害のない社会の実現を訴えた一方で、慰安婦問題には直接言及しなかった。
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