小学校低学年の頃だろうか、
『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』という番組が流行っていた。
僕の小学校は1学年20人ぐらいしかいない小さな学校だったが、
1人として見ていない奴はいなかったんじゃないかというぐらい、
共通の話題としてみんなに共有されていた。
たぶん、この記事をクリックしてしまった人の大半は、
『ウリナリ!!』世代の人だろうから、あえて説明はしないが、
どんな番組だったか知りたい人はWikipediaを参照していただきたい。
『ウリナリ!!』は出演者が様々な企画に挑戦するドキュメントの要素もあれば、
キャラクターコントのコーナーや、音楽活動など、多方面に進出した、
まさに「バラエティ」そのものといっていい番組だった。
そのため、この番組を語るには、
ある限定された側面だけを切り取って語ることはできないのかもしれないが、
放送終了から13年がすぎ去った今、改めて思い返してみると、
この番組は、視聴者参加型要素が大きい番組だったように思う。
キャラクターコントライブの対戦に投票するために電話をかける人もいれば、
ポケットビスケッツが解散しないように署名活動を行っている人もいた。
当時の熱狂的なムードは、東北の片隅に住んでいた僕ですら体感できた。
あと、真似したくなるコントも多くて、
ナンチャンと勝又とキャイーン天野が小学生レベルのケンカをするコント
「小四ズ」でやってた
”口を指で左右に広げて「学級文庫」というと「学級うんこ」に聞こえる”
というネタは本当に小学生の間で流行ってたりしてた。
そして、番組の最盛期を盛り上げたのは、間違いなく
ポケットビスケッツとブラックビスケッツによる歌手活動だろう。
セールス的に見るならば、ダブルミリオンの売り上げ記録を見せた
ブラックビスケッツの『Timing』が一番のヒットかもしれないが、
番組的には、ガソリンすごろく企画でその『Timing』に負けた
ポケットビスケッツの『My Diamond』が、前述した署名活動によって
復活した場面ではないだろうか。
あと、あまり有名ではないけれど、
ウッチャンが歌っていた『青い住人』という曲はすごく好きで、
いまだによく聞いてたりする。
かといって、当時、ポケビ派だったかというと、
バリバリのブラビ派で、4枚出たシングルは全て買っていた。
ビビアンの不思議なイントネーションの日本語が
エキゾチックで、どの曲も不思議な楽曲に仕上がっていた。
今にして思えば、もう少し後の時代に出てくるBoAや、
更に後の時代に出てくるK-POPブームのアーティストの
先駆けであったとも言えるかもしれない。
そして、ビビアンは漫画に出てくる
ウザかわいい外国人そのもので好きだった。
個性と個性のぶつかり合いで出来ていた番組だったので、
作り物全開の展開であっても嫌な感じはせず、
漫画や映画を見ているような感覚だった。
かといって、全てが全て作り物の展開であったかというと、
そうではなかっただろう。
実際に企画失敗で解散したグループなんかもあったし、
挑戦ドキュメント系の企画は、企画そのものがごまかしようのない
キツいものだったりした。
「ドーバー海峡横断部」がその最たる例だろう。
あぁ、もう一度『ウリナリ!!』を見たいものだなぁ・・・
と、思うわけであるが、
社交ダンス部とファイナルステージ以外はVHSでしか見ることが出来ない。
しかも、ちょうど、VHSからDVDへと移行するぐらいの時代だったので、
一番手に入りにくい時代のものとも言える。
あれだけヒットした番組なのだから、
いつかDVD、もしくはBD-BOXが出ないものだろうか。