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ASEAN首脳会議 南シナ海ルール策定で一致4月28日 8時23分
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マレーシアで開かれていたASEAN=東南アジア諸国連合の首脳会議で、各国は南シナ海での領有権を巡る争いを防ぐため、法的な拘束力を持つルールの策定を急ぐことで一致しました。
ASEANの首脳会議は、各国が領有権を争う南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島で中国が複数の浅瀬を埋め立てている問題などについて話し合い、27日夜、閉幕しました。議長を務めたマレーシアのナジブ首相は記者会見し、各国が南シナ海での領有権を巡る争いを防ぐため法的な拘束力を持つルールの策定を急ぐことで一致したことを明らかにしました。
拘束力のあるルールづくりを巡っては、ASEANはおととし9月から中国との間で公式協議を始めたもののこれまでに大きな進展はなく、今回の首脳会議ではフィリピンのアキノ大統領が「大規模な埋め立ては、地域の安全と安定に脅威をもたらすものだ」と中国を名指しで非難し、ルールの策定を急ぐよう求める場面もありました。
ナジブ首相は「この地域を不安定にする試みは中国の利益にもならない。われわれは、南シナ海における意見の違いに建設的な方法で対処できるだろう」と述べ、中国の対応に期待を示しました。
拘束力のあるルールづくりを巡っては、ASEANはおととし9月から中国との間で公式協議を始めたもののこれまでに大きな進展はなく、今回の首脳会議ではフィリピンのアキノ大統領が「大規模な埋め立ては、地域の安全と安定に脅威をもたらすものだ」と中国を名指しで非難し、ルールの策定を急ぐよう求める場面もありました。
ナジブ首相は「この地域を不安定にする試みは中国の利益にもならない。われわれは、南シナ海における意見の違いに建設的な方法で対処できるだろう」と述べ、中国の対応に期待を示しました。
中国「完全に主権の範囲」
これに対し、中国外務省の洪磊報道官は27日の記者会見で、「中国の南シナ海の島しょ部における建設は完全に主権の範囲内であり、合法的で、いかなる国にも影響を与えない」と反論しました。そのうえで、「中国は、一部の国がみずからの利益のために中国を陰で非難し、無理やり中国とASEANの間の問題に仕立てることに断固反対する」と述べて、名指しこそしなかったものの、フィリピンを強くけん制しました。
さらに、洪報道官は「建設は、主に民間利用のためであり、南シナ海の平和と安定を守り、航行の安全や生態保護、漁業活動の安全に利することになる」と述べ、建設が完了すれば南シナ海全体の利益になると主張しました。
さらに、洪報道官は「建設は、主に民間利用のためであり、南シナ海の平和と安定を守り、航行の安全や生態保護、漁業活動の安全に利することになる」と述べ、建設が完了すれば南シナ海全体の利益になると主張しました。