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首相の演説 ほとんどの米議員が歓迎
4月30日 7時15分

首相の演説 ほとんどの米議員が歓迎
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安倍総理大臣の演説について、ほとんどの議員が歓迎する一方、いわゆる従軍慰安婦の問題に言及しなかったことを指摘する議員もいました。
野党、共和党のジョン・マケイン上院議員は声明を発表し「安倍総理大臣が先の大戦でのアメリカ人の犠牲に対し、心のこもった表現をしてくれたことに感謝している」と評価しました。さらに「日本が新しい防衛協力の指針、ガイドラインに署名し、より積極的に平和に貢献できるようになることを歓迎する」としています。
与党、民主党のスティーブ・コーエン下院議員は演説後、記者団に対して「幅広いテーマを取り上げたすばらしいスピーチだった。日米関係がどんな2国間関係よりも重要だという考えをはっきりと語っていた」と歓迎しました。そのうえで「先の戦争についての発言は適切だと思う。女性の人権についてはもう少し踏み込んでもよかったのかもしれないが、私としては適切だったと思う」と述べ、理解を示しました。
野党、共和党のロバート・ドルド下院議員は記者団に対して「力強いスピーチだった。とてもよく受け入れられたと思う。従軍慰安婦の問題は、韓国系アメリカ人にとっては非常に重要であり、もっと踏み込んだ対応が必要だが、安倍総理大臣の今回の発言は力強かったと思う」と述べました。

シーファー元駐日大使 演説を高く評価

ブッシュ前大統領の下で駐日大使だったシーファー氏は、議会で安倍総理大臣の演説を聴いたあと、NHKのインタビューに応え、「すばらしい演説で、反応も非常に前向きだった。日本の首相が、アメリカとの同盟を強化するためにより大きな役割を果たす考えを示したことが、非常に温かく受け止められていた」と評価しました。
また、先の大戦に関しては、「日本政府の過去の談話から離れないことを明らかにするとともに、戦争が人々にもたらす悲劇について触れ、非常によかった。特に、日本の総理大臣がバターンや真珠湾について話をするのを聞き、心が動かされ、涙が出てきた」と述べたうえで、「日本はこの70年間、国際社会の模範的市民だった。人々がそれを認め、世界の平和のために共に何ができるかについて語るべきときだ。日本とアメリカの間では、それができるだろう」と指摘しました。

「謝罪なし」と批判する議員も

安倍総理大臣の議会演説を傍聴してもらおうと、元慰安婦の韓国人女性を議会に招待した民主党のマイク・ホンダ下院議員は報道陣に対し、「安倍総理大臣が演説で慰安婦になった犠牲者に謝罪することを期待していたが、謝罪しなかった。
硫黄島での戦いに参加した元アメリカ海兵隊員と、旧日本軍の守備隊司令官の孫が握手したことは奇跡だが、安倍総理大臣は謝罪というもう1つの奇跡を起こさなかった」と述べました。
また、安倍総理大臣が演説で「みずからの行いがアジア諸国民に苦しみを与えた事実から目を背けてはならない。これらの点についての思いは、歴代総理と全く変わるものではない」と述べたことについて、ホンダ議員は「必要なのは、謝罪、和解、そして、責任を認めるということばだ。安倍総理大臣は、いつも村山元総理大臣や河野元官房長官の談話に言及するが、そこで語られたことばを安倍総理大臣自身が述べて、文字に残さなければならない」と述べて批判しました。

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