転職のすすめ
ハフィントンポストに「同じ仕事を3年以上続けてはいけない」という記事が掲載されていました。
同じ仕事を3年以上続けてはいけない | 足立 光 同じ仕事を3年以上続けてはいけない … |
記事によるとその理由は
- グローバル市場では三年以上同じ仕事で同じ役職についている人への評価が低い
- ノウハウを理解した仕事をずっと続けるのは「経験」ではなく「惰性」
とのこと。
経歴
上記の記事は上昇志向の強いビジネスマン向けにステップアップのための転職をすすめるような記事ですが、そんなマッチョさとは無縁のやる気ないやつにとっても転職はかなり有意義です。
まず俺の経歴を簡単に。
大学を中退した後約6年間、バイト、起業、正社員など色々な職を転々とする。起業したのは古本屋、デリヘル、ネットショップなど。バイトや正社員は風俗のボーイ、探偵、肉体労働、飲食、アパレル、秘書、テレオペなど。
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「一回くらいでかい会社で真面目に働いてみよう!」ってことで、ある大企業に就職。約4年間システムエンジニアとして働くも、疲れたので退職。
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会社を設立してフリーのSEをやりつつ、ネットショップとか投資とか今書いてるブログとか副業でちまちま稼ぐようになって2年ほど。
転職のメリットについて
では転職のメリットをいくつか。
①いろいろな人と知り合える
働き始めて10年間で30以上の職場を転々としてきましたが、シャブ中とか前科持ちとか不法滞在の外人とかヤクザとか足し算もできないバカとかネトウヨとか東大卒とか資産数十億の金持ちとか変な奴にいっぱい会うことが出来ました。
たくさんの職場を経験することで底辺から天才まで色々な人と知り合うことが出来ます。コネ云々じゃなくて単純に面白いです。
②人間関係をリセットできる
どの職場でも派閥や人間関係のゴタゴタってのは必ずあるもので、同じ職場に長くいるなら立ち回りの上手さも必要になってくると思います。
誰かのサイズに合わせて自分を変えることが出来ないロクデナシにとっては辛い事この上ないですが、どうせすぐ辞めると開き直ることで、自分を殺すことはなくありのままの自分でいられることができます。面倒臭くなったら退職して人間関係をリセットすればいいだけです。
③出世を気にしないことで楽になれる
また、どうせ数年以内に辞めるので出世も気にする必要はありません。
バイトやサラリーマンが入社後数年間働いた所で給料が月2~5万円UPする程度でしょう。そんなもんのために身をすり減らすんだったら、職場では出世を気にせず徹底的に楽したほうが効率はいいです。お金が欲しいなら余った時間や体力を副業に向けましょう。俺は常に2つ以上の仕事を掛け持ちするようにしていますが、副業だったら1年も努力すれば月10~20万円程度の収入は簡単に得られます。
職場で考えることはこの3つです。
- なるべく職務上の責任を回避すること
- ただし、仕事のノウハウだけはきっちり身につけておく
- ミスだけは絶対にしない
理想的なのは責任者の横で補佐するポジションですね。全体を見回して仕事のノウハウを理解しやすい上、何かあった時逃げることも出来ます。
あとはプラスに持っていく努力は必要ないので、マイナス評価を下されないようにするだけです。基本は吉良吉影のように植物の心を持って静かに暮らしましょう。間違っても「自分の名前を売ろう!」とか「皆をまとめるリーダーになろう!」とか考えてはいけません。体力の無駄です。
④保険になる
数十年後も必ず存続してるであろう財閥系企業ならともかく、その辺の中小企業なんていつ倒産、リストラに巻き込まれるかわかったものではありません。この記事↓でも書きましたが、職歴が多いってのは何かあった時のための保険になります。
お金を稼ぐ事も大事ですが、貧乏になったときのために選択肢を用意しておくのも大事です。
19歳の時、色々あって1日500mlのコーラ一本か、100円で一番カロリーの高いパン↓1個だけで生活していた時期がありました。
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体重が58KG(身長182センチ)まで落ちてこりゃもう死ぬな、と思い生活保護を受けようとしたところ「若いんだし怪我も病気もないんだから働け」と門前払いされまして。そこで普通の人はパソコンで「生活保護 受け方」とか調べて、共産党や貧困支援のNPO団体に助けを求めるなどの解決方法を見つけることが出来ますが、ネットカフェに行く金すらない、図書館で調べる気力もない貧乏人がそこにたどり着くことはありません。
幸い俺は自力で貧乏から脱出できましたが、とにかくお金がなくなると精神に余裕が無くなり、頭も回らなくなり、行動範囲は狭くなり、現状に流されるまま貧乏スパイラルから抜け出せなくなります。金が無さ過ぎると節約すらできないのでどうしようもないんですよ。(節約をするには最低限の生活基盤と長期スパンでの計画が必要)
貧乏ってのは選択肢が無くなることなんです。逆に言うと選択肢さえ用意しておけば極貧まで落ちることはありません。俺の場合は今まで転職や起業を繰り返して職歴が30個以上あるので、今の仕事がダメになったらまたシステムエンジニアでも風俗のボーイでもアパレルでも探偵でも肉体労働でも秘書でも再就職すればいいだけです。何をやろうと年収300万円くらいだったら簡単に稼げるので、食いそびれることはないでしょう。
何かあった時のために、ボーダーライン上に網を張っておく事で生まれる余裕ってのがあるんです。
お金や地位はちょっとした事ですぐ無くなりますが、一度自分のものにした知識、ノウハウは何があろうと無くなることはありません。維持費0円で場所も取らないため在庫リスクも0です。財産としては間違いなくお金、地位<<<知識なので、一つの仕事を長年やるよりは、ある程度ノウハウを理解したら次の職場に移って、また別のノウハウを身につける方が将来役に立つと思います。
俺が今会社を経営して生活出来ているのも、過去の仕事で学んだノウハウのおかげです。
会社や金のために自分を犠牲にするのはやめよう
色々理屈をつけてきましたが、俺の場合は単純に飽きっぽいので同じ仕事を10年以上続けられる気がしないんですよ。嫌味ではなく大学出て定年までずっと一企業で働くつもりの人ってすごいと思います。
今回の記事は俺みたいな集中力がない人向けに書いたわけですが、一番言いたいのは会社やお金にしがみつくのはやめようってことです。
前の会社に仕事のストレスでうつ病になって、毎日つらそうに出勤してる奴がいまして。俺が「独身の実家暮らしで生活に余裕があるんだから、辞めてしばらく休養すればいいじゃん」と言った所、彼は「今の会社と同じ条件の所に再就職できる自信がない」と言うわけですよ。
確かにそうなんですけど、そこまでして何十年も働いて得られるのはせいぜい大企業の正社員というステータスと年収1000万円。この記事↓で書いたように、年収1000万円なんて特別金持ちではありません。
年収1000万円の20~30代に送る貧乏生活の勧め | キジトラ速報 |
普通の人が身を粉にして一生働いたところで何も生み出せませんし何も残りません。年収1000万円のために自分を犠牲にするくらいなら、一生年収300万円でもいいのでゆるーく生きたほうがいいと思うんですけどねぇ。今あなたがいる会社って本当に人生の大部分を捧げる価値がありますか?俺はそんな会社に巡りあったことはありません。
ブラック企業で働いて過労死、自殺する人などもたまにニュースになっていますが、そうなる前に逃げられなかったのかと。そんな会社とっととバックレて生活保護でも受けるのが正解ですが、精神的に追い詰められると無意識のうちに自分で自分の選択肢を狭めてしまうんでしょうね。真面目な人に限ってそうなりがちなのもやりきれない。特攻隊じゃあるまいし、現代で他人に利用されて命まで捨てるなんてありえないですわ。
底辺と開き直ることで楽になれる
もちろん立派な仕事に就いてお金をたくさん稼いだほうが楽しいのは事実です。
今の会社でうまくいっているなら無理して転職する必要はありません。社内である程度のポジションについたら仕事が楽になる場合もあります。でも出世の見込みが無いのにダラダラ働き続けてる人、毎日会社行くのが辛い人なんかは無理してしがみつかず、転職してみたら何か変わるかもしれませんよ。
レールを踏み外す事を必要以上に恐れる人もいますが、仕事なんて選りすぐりしなければいくらでもあります。次の職場でも上手く行かなかったらまた転職すればいいだけです。社会的地位を捨てて底辺になることで楽しくなる事もあるんですよ。俺もずっと定職につかずフラフラしてきましたが、無茶苦茶楽しかったですもん。
何十年もレールに乗り続けることで得られる対価と犠牲にするものを比較して、後者のほうが大きいと思ったなら軽い気持ちで今の会社を辞めてみるのも有りだと思います。社会的地位やお金を過大評価せずに、正しい損得計算をすることが大事です。
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