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光触媒とは

光触媒とは太陽光や可視光の光を吸収することにより、触媒として作用する物質です。

光触媒(ひかりしょくばい、photocatalyst photocatalysis)とは、光を吸収することにより触媒作用を示す物質の総称のことで、代表的な光触媒活性物質としては、酸化チタン (TiO2)が知られています。
光触媒自体は光によって変化することはないのですが、その表面に強力な酸化力を帯びるため、接触してくる有機化合物や細菌などの有害物質を分解します。

光触媒の主な機能として下記のようなものがあります。
  • 汚れ分解機能:大気中の窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)などの環境汚染物質を除去
  • 抗菌・殺菌機能:触媒に接触している細菌を駆除し死骸をも分解
  • 空気浄化・消臭機能:アンモニアやホルムアルデヒドなどの異臭の原因となる物質を分解
  • 水の浄水機能:水中の汚染物質である有機塩素化合物を分解

上記のような優れた機能を持つ光触媒技術は、医療機関や食品、化粧品、住宅、上下水処理など幅広い用途に取り入れられています。

光触媒による大気浄化イメージ


光触媒による大気浄化イメージ

酸化チタン(TiO2)とは、左記の組成式を見ても分かるように、正式には二酸化チタンののことを酸化チタンと呼んでおり、特に珍しい物質という訳ではなく、白い絵の具等の塗料、釉薬、化合繊用途など顔料として、また光触媒など機能材料として多く使われているものです。


絵の具として他の色と混ぜて使った場合、日光に長期間さらされると光触媒の作用によって脱色したり、絵の具が割れてしまったりする場合があります。

また、人体に影響がないと考えられているため、食品や化粧品の着色料(食品添加物)として、利用されています。

酸化チタンには3種類の結晶があります(下図参照)。
『ルチル型』、『アナタ-ゼ型』、『ブルッカイト型』と呼ばれていて、通常は光触媒としてはアナターゼ型が使用されます。

光触媒による大気浄化イメージ