2015年3月1日日曜日
「昔は1000枚描いていた」は、20年くらい前から通用しない
30年以上前なら、ちょっとがんばれば、動画は誰でも1000枚くらい描けました。昔の動画はかんたんでした。線は少ないし、絵は荒っぽいですし、動いていれば、細かいことは言われませんでした。
しかし、そんな時代はとうに終わってしまっています。
いま、出来高でアニメーターをはじめたら、絶対に食べていくだけのギャラはもらえません。
わたしよりはるかに才能のある新人が、どれほど努力して、節約して、必死に働いても、貯金がなくなればやめていくしかないんです。
画力だけでいえば最初から作監クラス、動きのセンスも抜群で、あとは経験だけという高水準の人ですら無理です。
わたしと同期だったら絶対にわたしより上手くなったはずの新人アニメーターが、やめたくないのに、ついに生活が出来なくなってやめていくしかないんです。
将来の業界を支えるはずの才能が、どんどん失われていきます。時代が悪すぎます。
生活補助をしてくれる会社や、固定給をつけてくれる会社を選んで就活する方もいると思います。わたしも新人にはできるだけ、そうしてほしい。
とはいえ、入りたい会社の選択基準は人それぞれです。待遇ではなく、大好きな作品を作っている会社を選ぶ人もいます。仕事のモチベーションを考えれば、それをどうこうは言えません。
でも
「才能があり、がんばっても、出来高契約で新人アニメーターは生活できない」
これが事実です。
わたしがいま新人だったら、出来高契約で暮らしていくことはできません。
「食べていけないのは下手だから」と言われて、やめていくしかありません。
そういう時代だという現実を、知っていなければならない立場の方々に
ぜひ、わかってほしいと思います。
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