(橘珠子)
秋は京都が最もにぎわう季節です
風流を愛する旅人たち
青春を謳歌する若い旅人たち
美味しい料理に舌鼓を打つ旅人たち
それぞれの思い出を胸にこの街を通り過ぎていきます
その一方でこの街に根を下ろし自分の花を咲かせようとする人たちもいます
(神田芳郎)おい…待てよ。
おいおい…!
(刺される音)
(パトカーのサイレン)
(成田慎平)悪い。
遅くなった。
1年目の舞妓だな。
(河本麻里)どうしてわかるんですか?髪形。
割れしのぶで花が垂れ下がってるのが1年目。
へえ詳しいですね。
ひょっとしてお茶屋遊びしてるとか?んなわけないでしょ。
刃物で腹部をひと突きか…。
身元は?神田芳郎さん46歳。
この事務所で訪問販売の委託業務を行っていたようです。
訪問販売の委託?はい。
若いアルバイトに英語教材を大量に買い取らせ飛び込みで売らせていたようです。
怪しげな商売だな。
3階は空きテナント。
現場は2階。
どうも。
えっ地下がバーで1階が…。
えっ…?和風エステサロン!うわ〜。
あっご苦労さんです。
あら〜マッサージもあるんだ!うわあ最近肩凝ってるのよね。
ちょっと動いてみっか。
よいしょ!あよいしょよいしょよいしょ。
ほーれよいしょよいしょ。
ワイパーワイパーワイパー。
はいワイパーワイパー。
(望月克己)橘さん!はいよ。
あイタッ!イタタタ…!ちょっと今のでつっちゃった〜!大丈夫ですか?いやなんか…。
あっ目撃者いました!えっ?ちょっと待って。
待って待って待って…。
8時20分ぐらいだったかな…。
休憩から戻った時そこの入り口ですれ違ったんです。
(山之内文雄)顔はご覧になりましたか?ええ。
1週間くらい前にも見た人でした。
殺された神田さんと地下のバーで飲んでたみたいで。
二度と来んな!
(白井貢)神田さんがお一人でいるところにその男性が近づいてきたんです。
(望月)…で表で口論になったんですね?
(白井)はい理由はわかりませんが。
ゆうべ不審な物音などは聞こえませんでした?聞こえました。
変だなと思って外に出たら男が階段から降りてきて河原町の方に向かって去っていったんです。
(山之内)1週間前神田さんと口論していた男ですか?そうだと思います。
(学生)すいませんあのここら辺に恋のお願い事とか聞いてくれるお寺さんとかってありますか?
(松原美冬)ああ恋愛祈願?はい!ならなんといっても清水寺の中の地主神社よ。
本当に効果あるんですか?てきめんよ!
(学生たち)うわ〜!モテてモテて困っちゃうわよ〜!キャ〜!やった〜!これで彼氏が出来るね!じゃあほら皆さんよい旅を。
(学生たち)はい!またガイドが必要になったらいつでも言ってください。
(学生たち)ありがとうございます!じゃあね。
ありがとうございました!ひどい…!
(パトカーのサイレン)
犯人の犯行前の足取りをマエアシ
犯行後の足取りをアトアシと言います
その推定作業にも捜査地図は欠かせません
殺された神田芳郎さんは1年前に北海道札幌市から京都に移り今の仕事を始めたようです。
目撃者の証言をもとに作った似顔絵です。
(城戸禄郎)周辺の防犯カメラについては?はい。
ビル内にカメラはありませんが現場から40メートル東にあるビルの防犯カメラに胸から下だけ映り込んでる人物がいました。
服装はこの男性と一致しています。
時刻は午後8時23分。
ビルから防犯カメラの前を通りさらに東に進むと河原町通に出る。
ああ問題はここから先のアトアシね。
この男ともう一人捜さなきゃなんない人物がいるなあ。
(山之内)京都の花街は5か所。
手分けして捜してますが置屋のおかみってのはどうにも口が堅くて…。
(美冬)その口の堅さが花街の文化を守っている。
お母さん!?お母さん?
(美冬)ひいてはこの街を守ってくれてるのかもしれないわね。
ああ皆さんお久しぶり!ご無沙汰です。
(美冬)あら禄ちゃん!あなた班長姿が身に付いてきたわねえ!アイタッ…!すいません。
ありがとうございます。
(美冬)あっ成田君あなた野菜ちゃんと食べてますか?やもめ暮らしは食生活に気をつけなきゃダメよ。
お気遣いどうも。
山ちゃんほら!はい!血圧の薬ずっと飲み続けてますか?あっはい。
麻里ちゃんあの坊やの予防接種あれ忘れちゃダメよ。
ああはいはい!あらら!こちら新入りさん?どうも初めまして望月と申します。
望月さん?ちょっとお母さん。
えっ何?望月さんだって。
望月…。
一体何しに来たのよ!?ああそうだ!重大事件発生!あ〜ひどいなこりゃ!
(美冬)でしょ?ああ。
ねえ禄ちゃんちゃちゃっと犯人捕まえてとっちめてやってよ!そうですね。
あのねえうちの班は今それどころじゃないの。
(美冬)大丈夫!手間は取らせないわ。
実はねもう聞き込みすませてあるの。
聞き込みしたんですか?観光ボランティアガイドのフットワーク甘く見ないでよ。
えっとね犯行時刻はゆうべの8時半過ぎ。
ねっ。
路地から男が飛び出してきたのを街のみんなが見てたわ。
お母さん探偵ごっこやめて〜。
(美冬)聞きなさい!いい?現場はね葵町の観光案内所の前。
それから松原通から1ブロック南へ行った葵小路を入ってすぐよ。
葵小路?ねえその男背が高かったらしいんだけど…。
ちょっと聞いてんの!?似顔絵の男が防犯カメラに映っていたのがここ。
時刻は8時23分。
花が荒らされた葵小路がここ。
男が飛び出してきたのは8時30分過ぎ。
ねえ今度の出来事の背後には何かがある。
きっと何か重大な秘密が隠されている!…うん。
わかってる?わ…わかってます!…で防犯カメラに映っていた男がもし河原町通を横断しそのまま東に進んで松原橋を渡り葵小路まで到達したとすると…。
(美冬)じゃあね。
(山之内)ご苦労さまです。
(麻里)お疲れさまです!2点間の距離は…。
およそ800メートル。
それがどうかしましたか?いや大人の男性が歩く速さは一般的に毎分約80メートルなの。
だから移動時間はほぼ10分。
目撃時刻の差とぴったり一致する!つまりビルを出た殺人犯がこの路地に行って花を荒らしたってのか?少なくとも時間的な矛盾はない。
ねえ一考の余地はあると思わない?別にありませんけど…。
お…俺も。
寄り道は1人でするんだな。
ちょちょちょちょ…!ちょっと待ってよ!ねえちょっと!山さん!行かないで〜!かわいくねえよ!舞妓の見当がついた。
聞き込みが先だ。
寄り道も運がよければ近道になるかも。
字余り。
禄ちゃ…あっ…班長。
えっ?この路地ってもしかして…。
あこれだ。
「葵町路上における男性会社員撲殺事件」事件が起きたのは5年前の9月。
被害者は出張で京都に来ていた札幌市在住の会社員早乙女哲夫さん。
犯人は森克明25歳。
料亭の従業員。
(森克明)おい!前見て歩けよ。
早乙女さんに無視されたと感じた森はカッとなってあとを追い葵町の路上で殴りつけ被害者は石塀に頭部を強打。
クモ膜下出血により死亡。
現在は服役中か…。
花が荒らされていた路地は5年前の殺人現場だった…。
寄り道行ってきます!さすがは珠子を生んだ母親。
恐るべし…!うわあ…ひどいですね。
皆さんが丹精込めて育てた花を…。
うちらとちゃいますわ。
大石さんいう人や。
大石さん?ええ。
5年くらい前…あの事件のすぐあと!
(女性)突然町内会を訪ねて来はったんです。
この道で花を育てたい言うて。
(女性)それから毎日毎日熱心に手入れしてはったのに…。
こんなむごい事に…。
どうも。
あのすいません。
(大石恵三)何か?あの大石恵三さんですよね?
(大石)はい。
葵小路の花についてちょっとお聞きしたくって。
失礼ですが大石さんはあそこで亡くなられた早乙女さんのお身内かお友達なんですか?いえ。
でもあの花はあなたが育ててらっしゃるんですよね?ええ…まあ花はただの趣味です。
すいません。
昨日は定休日だったようですが夜の7時から9時の間どちらにいらっしゃいました?家でごろごろしてました。
家で。
そうですか。
ところで1週間前松原大黒町のバーで飲んでらっしゃいませんでした?
(麻里)ここに映っているのはあなたですね?
(小春)そうどすなあ…。
ゆうべの7時から9時の間どこにいました?神田芳郎さんという男性はご存じですか?だんまりは無言参りだけにしてほしいねえ。
あの男は…母の恋人やった男どす。
お母さんの?
(澄江)小春は中学へ入る年に父親を亡くしたんです。
それから母親は女の細腕でこの子を育ててはった。
そやけどその細腕にかじりつく疫病神もいたもんや。
それが神田ですか。
母の勤めてた札幌のスナックの常連客やった。
(小春の母)何やってんの!?ねえちょっともう…!あっ…!
(小春の声)一緒の暮らしは地獄やったわ…。
母はうちを連れて小樽の実家に逃げようとしました。
そやけどうちは京都に出て舞妓になる道を選びました。
ではお母様はまだ小樽に?いつかお母さんを京都に呼んで一緒に暮らすのがこの子の夢なんです。
だが呼んでもいない相手が先に来てしまった。
(神田)おい。
捜し当てるの随分苦労したぞ。
なあ母ちゃんの居所教えろよ。
教えるまで会いに行くぞ。
何度でもな!ほっとしただろうね神田が殺されて。
(澄江)成田さん何言うてはりますの。
(携帯電話の振動音)うわあ〜!ああいいにおい…!うわ〜ハモですか?松茸ですか?え?海と山のコラボレーションありがとうございます。
すみません。
いただきまーす!うん!秋来た〜!
(戸が開く音)あっ成田君来た。
成田君来て来て!美味しいわよハモと松茸〜!松茸!板長3卓のお客様がお呼びです。
あと何か冷めても美味しいものありますか?じゃあ…グジの塩焼きなんかいかがでしょう?じゃあそれも包んでください。
承知しました。
(戸が閉まる音)ねっ似顔絵に似てるでしょ?ああ。
だが5年前と今回の事件との関連は?うん…。
もしかしたら札幌にヒントがあるのかもしれない。
札幌?今回の被害者は神田さん。
あの人札幌の出身でしょ?5年前の被害者も札幌の人なのよ。
(戸が開く音)あれ?小春の本名は早乙女怜子。
花壇が荒らされた場所で起きた5年前の殺人事件の被害者早乙女哲夫さんの娘でした。
娘か。
花壇荒らしと今回の殺人事件は1人の少女によって繋がってたんです。
でもなんだか変じゃありませんか?珠子さんの仮説だと…。
(麻里)その大石って男は神田さんを殺したその足でわざわざ葵町に行き自分で育てた花を自分の手で荒らしたって事ですよね?どうしてそんな事したんです?それはまだわかんないけど…。
なんにしても2つの事件と大石との関係を調べないとな。
なあその大石って男はさ身長はどれぐらいなんだ?中肉中背ですが。
なぜですか?妙じゃないか?橘の母さんの話だと…。
(美冬)その男背が高かったらしいんだけど。
その男は背が高かったっつってたよね。
…って事は花壇をめちゃめちゃにしたのは別人って事か。
だけど時間差から考えても大石本人の可能性高いわ!たぬきだなまるで。
たぬき?大石はこのビルを出てからこの路地に入るまでの間にどこかで…ポン!あっ…!別の人物に化けた事になるよな?たぬき…。
たぬき…。
(橘和輝)このたぬきうどん箸で挟むと切れるんだけど!ゆですぎ。
あの子ったらもううわの空で作るから…。
ああ…しかも箸休めのひと品もなし。
寂しい食卓だこと!お珠!おたま持ってきて!
(美冬)ねえ花を荒らした犯人見つかったの?それどころかとんでもない展開になってんの。
(美冬)あら!何よそれ。
ちょっと話してみなさいよ私が推理してあげるから。
丁重にお断り申し上げます。
あそう。
じゃあこっちも情報あげない。
情報って?教えませ〜ん。
ひっどい…!鬼母!鬼ババって言いたいんでしょ!じゃあ鬼ババ!
(橘晴彦)たんまたんま!親子げんかはたぬきも食わないですよ。
あっ!忘れてた。
お店に包んでもらったの。
サバの棒寿司にグジの塩焼き。
えっ?なんだよあるなら早く出せよ!棒寿司大好き!食べましょ食べましょ。
ダメ!交換条件よ。
情報くれるのが先。
この子ったらちゃっかりしてんだから!誰に似たんですかねえ…。
はーっ!5年前の事件現場に?舞妓が1人でたたずんでるのを近所の男性が見ていたそうなんです。
それが一昨日の夕方。
事件の3時間ほど前の事だったそうなんです。
しかし…その舞妓が小春さんだとしたらどうして父親が殺された現場に足を向けたんでしょう?そしてなぜその晩のアリバイについて口を閉ざしているのか。
とにかくもう一度話を聞く必要がありますね。
アリバイがないのは大石も同じだな。
大石と小春の父親との接点は?それがどうしても見つかりません。
出身地も別。
仕事上の繋がりもなくて…。
繋がり別の場所にあった!別の場所?
(山之内)5年前の犯人森克明は事件の当日まで丸太町の料亭に勤めていた。
あなたその料亭の板前でしたよね?
(山之内)あなたは森の腕を見込んで厳しく指導した。
日々森もそれに応えていたがあの日は我慢しきれずに店を飛び出した。
(早乙女哲夫)うわっ!彼が犯した罪に対しあなたは…負い目のようなものを感じてたんじゃありませんか?だから彼の代わりにあの場所で償いの気持ちを込めて花を植えた。
ただの自己満足ですよ。
店を移ったのも自己満足ですか?去年あなたは長年勤めた料亭を辞めた。
そして祇園町のお茶屋に料理を仕出ししているこの店に移ってきたそうですね。
小春さんがこの京都にいると知ったから。
違いますか?
(鈴)そろそろ店開けます。
お引き取りください。
父が殺された現場なんてうち絶対行ったりしまへん。
大石恵三という男性を知ってるね。
にしむらの大石さんどすか?ああ。
彼と個人的に話をした事は?根っこが先花があと。
えっ?あの人うちにそう言うてくれはったんどす。
踊りの稽古でしかられた帰りに…。
(大石)根っこが先花があとです。
地面に落ちた種はまず根を伸ばす。
そしてその根がたっぷりと水を吸い込んでいつか花を咲かせるんです。
ああ…コスモス。
うちの一番好きな花や。
昔家族みんなで庭で育ててた。
(大石)そうでしたか…。
(小春の声)父が言うてました。
コスモスは強い強い花。
大石が1年前に祇園町に移ってきたのは5年前の被害者の娘を人知れず見守るためか…。
そして彼が小春さんにつきまとう男の存在を知ったとすれば…。
(山之内)明日朝一番で大石を任意で引っ張りましょう。
(ため息)あっ…ああ…。
あっ本当なの?大石さんが襲われたって。
(山之内)ああ意識不明の重体らしい。
石段から転がり落ちて首に紐が巻きついてたそうです。
(麻里)何者かに襲われたとしか考えられないんですよ。
迷ったら現場に戻れ…。
ここから葵町の路地まで大石さんになったつもりで歩いてみましょう。
寄り道に人を巻き込むのはおたくの悪い癖だな。
ブツブツ文句言うのは成田君の悪い癖。
ねえ彼見習ったら?自主参加よ。
嫌いじゃなかったのか?ああ…いや…好きじゃないんですけどまあたまには…。
影響されてやがる。
東に進んで松原橋。
足取りをたどれば心にも近づける。
大石さんの心が読み解ければきっと真犯人の正体も見えてくる。
こじつけだ。
ひどいわね。
どうした?あそこ何してるんですかね?あの…何かあったんですか?見てくださいよそこ。
(女性)きれいに咲いてたのに誰かが踏み荒らしたんですよ。
(女性)ウオーキングの時見るのを楽しみにしてたのに。
(女性たち)なあ〜。
これ踏まれただけじゃありませんね。
この辺り一帯むちゃくちゃにされてますよ。
ここでも植物が荒らされていた…。
(男性)ああこの子に間違いあらへん。
花を眺めながら泣いとった。
泣いていた?ああ。
(男性)きれいな花に涙する…。
今時風流な子もいたもんや。
小春さん父親が殺されたこの場所で一体何を思ってたんだろう?問題はその後どこへ向かったかだろう。
小春には神田を殺す強い動機がある。
大石は神田を殺したのが誰かを知っていた。
だから襲われた。
駅から離れてるのに…。
ん?いや…ちょっと思ったんですよ。
この道って駅から離れてる割には人通りが多かったんだなって。
そういえばそうね。
背の高い男も小春さんもこの路地で偶然姿を見られてる。
ファンがぎょうさんいてますのやこの道には。
人はみんな花が好きでっしゃろ。
私たち縛られてたのかも…。
道の過去の姿に。
寄り道ついでだ。
もう一か所行ってみるか。
大石恵三が小春に花の種を渡したのはこの場所だったそうだ。
(大石)根っこが先花があとです。
コスモス…。
「根っこが先花があと」か…。
(望月)はい撮りますよ。
もうちょっと寄って。
はいチーズ。
(カメラのシャッター音)
(望月)よっしゃ。
いいなもう1枚。
ったくのんきな奴だな。
(望月)いっせーの…。
(望月)チーズ。
(カメラのシャッター音)おおいいねえ。
ちょっとチェックして…。
ねえあなたたちいつ京都に来たの?何泊してるの?えっと…3泊してこれから帰るとこっす。
橘さんどうしたんですか?これよ。
(望月)え?いやいや…これ!やっとわかったよ。
事件の晩君がどこにいたのか。
(望月)なぜ夕方あの路地を訪れていたのかその理由もね。
葵町の路地を飛び出してきた男。
(山之内)男…。
鴨川べりの荒らされた花や草。
花や草…。
地図上に残されたこの2つの謎が必ず真実のありかを告げてるはずなの。
(麻里)鴨川べりの方は関係ないんじゃないですか?そうとは言い切れないわ。
だってビルから路地までのライン上の出来事なんだから。
正確にはラインの下ですけどね。
ラインの下って言えばよかったです。
ラインの下。
グッジョブ!麻里ちゃん!うわぁ!ああ…。
そうよ平面で考えちゃいけなかったんだわ。
だってこの場所は立体になってんだから。
(望月)俺下まで行きましたもん。
地図は生きてる…。
地図は生きてる…。
地図は生きてるよ。
(望月)一体どうなってんだよ…。
地図は生きてるよ。
ああーっ!もしかしたら…。
(麻里)なんですか?
(山之内)何何何?これを…。
(電話)はい城戸。
目が覚めた!?誰に襲われたか顔も見ていなければ心当たりもない。
そうおっしゃるんですね。
はい。
あの…もしかしたら…。
5年前の事件の犯人森克明は似ていたんじゃありませんか?昔のあなたに。
あいつは私と同じ東北の出身でした。
(大石の声)ひたむきな奴でしたが味の濃い料理に舌が慣れてたせいで昔の私と同じような失敗を繰り返してました。
ちょっと違うなぁ…。
この店にはこの店の味ってものがあるんだ。
僕には僕のやり方があるんです。
俺もな昔はそう思ってた。
ここに来た時は。
けどな花を咲かせるには先にまずやるべき事があるんだ。
知るかよ…。
あんたの言う味なんて結局ものまねじゃないか!バカヤロウ!なんにもわかんないくせに何言ってんだお前。
よしわかった。
じゃあもうお前一生半人前でいろ!おい森…!
(大石の声)根っこのない奴だった。
それだけの事です。
それは違いますよね?あなたはひたむきな彼をなんとか一人前にしたかった。
その事を伝えるのが少し不器用だっただけ。
根っこが先花があと。
若者から搾取する事ばかり考えている大人もいれば自分が関わった若者にとことん責任を持とうとする大人だっている。
あなた森の心にご自分の言葉が届かないのは自分の責任だと思っていたんでしょうね。
だから小春さんの事をずっと見守っていた。
そして彼女につきまとう男の存在に気づいた。
俺な今金には困ってねえんだ。
なあるから…。
なあおい!頼むよ!あの日あなたは花の世話をするために葵町の路地に向かい思いがけず小春さんの姿を目にした。
彼女の行動に不審なものを感じたあなたはその晩不安に駆られて神田さんの事務所を訪れそこで死んでいる神田さんを発見。
とっさに小春さんが犯人だと思ったあなた現場から凶器を持ち去り鴨川の橋の上から捨てた。
そして葵町の路地に向かい自分の手で丹精込めて育てた花をめちゃめちゃにした。
(泣き声)ああ…。
ああ…!償いの花など無意味だった…。
そう思ったんじゃありませんか?小春さんを陰で応援していた事も全て無駄だった。
自分は彼女を救えなかったと…。
私は何も知らない。
でもあなたは思い違いをしてます。
去年まで小春さんが通っていた札幌の高校の2年生が今修学旅行で京都に来ています。
3日前小春さんはかつてのクラスメートたちからメールを受け取ったそうです。
(友人の声)「さっきね怜子のお父さんが亡くなった道でみんなで手を合わせて来た」
(友人の声)「花でいっぱいだったよ」
(友人の声)「怜子のお父さん花が好きだったからきっと喜んでるよね」花で…いっぱい?気になった小春さんは勇気を出して葵町に向かった。
お父さんの事件の現場に初めて足を向けたんです。
お父さんがすぐ隣にいるように感じたそうです。
頑張れ。
そう言ってくれてるように感じたそうです。
その夜彼女は1年ぶりにふるさとの友人たちに会い普通の女の子として時間を過ごしたそうです。
そのプリクラが彼女のアリバイそのものです。
小春さん言ってました。
内緒で旅館を抜け出した事がわかったら友達が先生に怒られる。
そう思ったらたまらんかった。
ごめんなさい。
お願いします。
この事は学校には内緒にしといてください。
痛みを知っている分人は優しくなれる。
彼女はたくましい根っこを持ってます。
あなたは小春さんの事をもっと信じてあげるべきでしたね。
バカだ…。
私はなんて愚かな事した…。
あの晩大石さんが橋から落とした凶器をあとから何者かが捜しまわった可能性があるな。
もしそうだとすれば川べりの草花がめちゃくちゃにされたのも説明がつきますね。
(麻里)じゃあ路地で目撃された長身の男性は?つまりこういう事だったのよ。
大石さんは1人でこのビルを出た。
でも…。
(山之内)あの晩ビルから路地まで歩いた人物がもう1人いた。
つまり大石さんは誰かに尾行されていた。
何者かがビルを出た大石さんを追い彼が橋の上から凶器を捨てたのを目撃。
そのまま葵小路まで後をつけたものの…気配を悟られ尾行を断念した。
真犯人は大石さんが凶器を持ち去った姿を見ていたんですね。
(望月)だけど事件当日ビルで目撃された不審者は大石一人だけなんですよ。
ねえ不審者じゃないとしたら?ホシは外から来たんじゃなくもともとビルの中にいた人物…。
このビル内にいた背の高い男。
そして事件当日8時半から30分近くアリバイのない人物…。
調べたところ該当するのはただ一人…。
あなただけだ。
この店は週末は8時30分に開店だそうですね。
しかし事件当日8時40分に来た常連客がまだ店が開いていなかったと証言したんです。
俺は何も…。
川の中から既に凶器のハサミも見つかった。
あっ…。
ああ…。
借金があったんです。
祇園の女に貢いじまって…。
神田は羽振りがよさそうにしてたからつい出来心で盗みに入って…。
何やってんだ!逃げるんじゃねえよてめえ!うっ!お前…やめろお前…待て!ああ…。
(足音)彼がこのハサミを持ち去るのを見て不審に思ったあんたはビルから出た彼を尾行した。
松原橋からハサミを捨てるのを目撃した。
(白井)そのあと橋向こうの路地で突然振り返られて…。
夢中で逃げました。
次の朝橋の下で凶器を捜したけど捜してるうちに不安になってきて…。
うわーっ!
(白井の声)あの男俺の顔をはっきり見たんじゃないか…。
いつか脅しに来るんじゃないか…。
そう思って…。
ああ…。
(白井の声)不安でした。
夜も眠れないほどに…。
不安から逃れる方法はただ一つ。
償う事だけだ。
あなたは現場から凶器を持ち去り捜査を混乱させた。
その罪を問われる事になります。
申し訳ありませんでした。
大石さんその前に少し散歩しませんか?は?これは…。
早くてお上手ですね。
みんなあなたが植えた花に元気をもらっていたそうです。
道は生まれ変わる。
この道は殺人事件のあった場所。
でもそれだけじゃない。
今はみんなに愛されみんなの心を励ます花の道でもあるんです。
若い人を親身に思い見守っていたあなたの温かい心がこんなにも多くの人を励ましていたんです。
大石さんの行いは愚かなんかじゃないです。
(小春の声)父が言うてました。
コスモスは強い強い花。
ほないってきます。
(小春の声)見た目は弱そうやけどほんまは雨にも風にもくじけへん花。
(小春の声)どんな場所でも必ず自分の命を咲かせる花…。
(美冬)ちょっと突っ立ってないであなたも働きなさい。
何何?これなんの種?カーネーション。
花言葉は母の愛。
はいはい。
いつも感謝してます。
ちょっと…やだ。
何するのよ?今いいとこだったのに…。
ほら早くやんなさいって言ってんのに。
ねえ早くこっち…。
こっちじゃないわよこっちよ。
おはようございます今日のあるき目ですは雨です2015/04/28(火) 09:55〜10:53
ABCテレビ1
捜査地図の女[再][字]
「京都祇園〜札幌アリバイ崩し!!舞妓5年後の復讐殺人」
詳細情報
◇番組内容
決め台詞は「地図は生きている!」…捜査地図を武器に鮮やかに犯人のアリバイを崩す女刑事を真矢みきが演じる!京都の名所が次々出てくる旅情たっぷりのミステリー!
◇出演者
真矢みき、石黒賢、中村梅雀、内山理名 ほか
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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日本語
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