2008年1月26日(土)11:30キックオフ(予定では11:00だったが雪で遅れ) 天候雪

気温2℃で雪が散らつくビッグレイク。 写真のように観客席は前日からの雪がそのまま積もっていました。 人工芝にも雪が残っており、雪よけ作業のため試合開始が30分遅れました。
野洲高校のスタメンは、準々決勝とまったく同じ。
FW
11 松永俊吾(2年)
20 片岡健志郎 (1年)
MF
25 卯田堅悟(1年)
22 森下直哉(1年)
23 梅村徹(1年)
6 中川 圭右(2年)
15 林晃佑(2年)
DF
21 染川浩太(1年)
2 松原賢志(2年)
19 端山亮平(2年)
GK
17 山本篤(2年)
交替
後半24分
20片岡健志郎→24久岡昂平
後半30分
19端山亮平→5星克弥
試合開始直後から10分ぐらいは草津東のペース。 速いプレスからのサイド攻撃で何度もチャンスを作ります。 しかし、野洲もようやく10分過ぎから落ち着いてきて、相手陣内深くに攻め込めるようになりました。
前半21分。 右サイドをドリブルで上がった11番松永選手を草津東DFがなんとかコーナーに逃れて止めます。キッカーは6番中川選手。 ボールをセットした時、19番端山選手はまだエリアのはるか後方にいましたが、中川選手が蹴る動作に合わせて後方からスルスルっと斜めに上がっていきゴール正面で中川選手の蹴ったボールにドンピシャリ頭で合わせて先制しました。端山選手をフリーにした草津東DFのミスだったのかも知れませんが、素晴らしいゴールでした。
この得点で草津東高校の選手の動きが少しおかしくなり、その後は野洲高校が若干優勢に試合を進めましたが、結局前半は1:0のまま折返し。 前半28分に、25番卯田選手の独特のリズムのドリブルシュートなどもあり結構観客席は沸いていました。
また、ピッチが非常にすべりやすくなっていて、軸足がブレて空振りをする選手が双方続出。 ピンチにつぐピンチ、チャンスにつぐチャンスといった感じで試合が進みました。
今日は、岩谷コーチが終始大きな声で指示を出されていて、内容的にとてもおもしろかったです。 まるで「教育試合」のような様相を呈していました。
草津東は、数年前までのイメージからガラリと変わっていてGKからパスをつないでサイド攻撃と速いカウンターで崩していくタイプのサッカーに変身していました。 どちらかというと野洲高校のスタイルに似ています。 昔は「バッファロー」だったのがネコ科の猛獣へ変身を遂げたような感じです。
後半に入ると、野洲のパフォーマンスが冴えてきます。 前線から連動したプレスをかけて高い位置でボールを奪取して波状攻撃を仕掛ける場面が続きました。
やはり、パスとドリブルで崩していくスタイルでは野洲に一日の長があったようです。
それでも、後半12分、ゴールキックから一本のダイレクトパスで真ん中での独走を許し同点となります。 今の野洲の弱点(というか歴代の弱点)は、このようなタテの速いボールです。 キーパーの17番山本選手も鋭く反応して手に当てますが無常にもボールはネットの中へ。
これで、試合がどうなるのかまったくわからなくなりましたが、ここから10分もしないうちに野洲高校が3点入れてしまいます。
まず後半16分。 草津東がDFでボールを回しているあいだにパスミスとなり、労せずにボールを奪った22番森下選手がエリアの外から豪快にミドルシュートを決めて勝ち越しました。 DFでのボール回しをかっさわられて点をとられるのは野洲の専売特許だっただけに感慨深いものを感じました。
その後、後半19分には、左サイドで6番中川選手からのスルーパスを受けた11番松永選手がライン際でDFをかわして角度のないところから強烈なシュート! キーパ反応するもボールはそれよりも速くゴールに突き刺さりました。 ドリブルで切り裂いてあの角度からシュートが打てるというのはストライカーの証です。 今日の夜の日本代表VSチリ戦で駒野が同様のシチュエーションでクロスを選択しましたが、松永選手のゴールに向かうメンタリティとゴールに入れてしまう技術力は大したものだなと思いました。
そして、最後は21分。 これも素晴らしいゴールでした。右サイドスローインから、2番松原選手から6番中川選手へ、中川選手は左の21番染川選手へ、染川選手は前の22番森下選手に預けて左サイドを駆け上がります。 森下選手はこの時点で、オーバラップした染川選手、斜めに入ってきた25番卯田選手、そして大きく空いた右サイドへのサイドチェンジの選択肢があったのですが、森下選手はそのまま中へドリブルで切り込んでいきます。 その瞬間、11番松永選手が左前方へ駆け上がりラストパスと思いきや、その松永選手のいたスペースに向かって更に中へ。 そして、最後はノールックでDFとキーパの間へ絶妙なパス。 そこに走りこんで合わせたのは20番片岡選手。 片岡選手はキーパの動きを冷静に見てゴールに流し込みました。 この一連の流れは大変美しく、片岡選手のゴールも大変技巧的なものでした。 最後の3人(染川、森下、片岡)は一年生です。 このチームでの公式戦は3試合目。 試合を重ねる毎に連携が良くなっているのがわかります。
これで4:1。 ほぼ試合を決定付けましたが、その後、草津東DFからの一本のパスで突破を許し4:2。 このまま試合終了となりました。
日に日に観客の歓声と唸り声が大きくなっています。 Aサブと言われたこのチーム、私はサブとは思っていません(とりあえず私はパンサー軍団と呼んでいます)。 見ていて本当に楽しいチームです。 まだまだポテンシャル(伸び代)はたくさん残っていそうですし、これから非常に楽しみです。 あとは、ゲームを締める役割分担、前年度チームで言うと内久保選手のように声を出して味方を鼓舞し、皆がそれに反応して意識を高めていく、そんな風に出来るようになったら 更に逞しく強くなっていくような気がします。 今は岩谷コーチがその役割をかわりに担っているような感じですね。
何はともあれ、難敵の草津東を倒してとうとう決勝までたどり着きました。 明日、どちらのチームが出場するかはわかりませんが、どちらが出るにせよ、全力で戦ってくれたら結果はきちんとついてくると信じています。
草津東は、昨年から続いているイメチェン(パワーからしなやかさへ)の第二段階に入っているような気がします。連携面ではまだまだ甘さがあり今日は野洲高校にその部分を攻められて4失点してしまいましたが、狙っているところがかなり高いレベルだと感じました。 今年はプリンスリーグで他府県の強豪チームと当たりますし、春夏を通じて連携面を極めていけば非常に強くなる可能性を秘めています。 選手権の頃には別のチームのようになっていることでしょう。 野洲高校がV4を達成するためにはそれを凌駕する成長が必要です。 今年は伸び代が大きそうなチームが他にもたくさんありますので、かなり楽しいシーズンになりそうです。
P.S
さて、いまだに姿の見えないもう1チームですが、とてもとても気になります。 今日もベンチには主要メンバーは控えていたのですが出番はまったくありませんでした。 パンサー軍団が、ここにきて急成長しているのですが、噂では、もう1チーム(とりあえずジャガー軍団と呼んでいます)は色々なカテゴリのチームとTMを行って連携を更に深めているとのこと。 とにかくこの目で見てみたい欲求は高まるばかり。。。。 とりあえず、明日の決勝戦が終わるまではこの話は封印しておこう。。。。
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