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 北海道土産のかつての定番「木彫り熊」が、薄型になったりカラフルになったりしている。どっしりした置物は「インテリアにはちょっと……」「場所を取る」と敬遠されがち。木彫り熊に愛着を持つクリエーターたちが試みを続けている。

 東京都のデザイナー、ツチヤヒロノブさん(38)は、厚さ3ミリのベニヤ素材で熊の置物を作った。その名も「薄型民芸」。テレビの薄型化で「テレビに載っていた民芸品の行き場がなくなる」と考えた。赤べこやこけしも薄型に。2010年に売り出した。

 「あれは民芸ではない」という声もある。ツチヤさんは「言われる通り。薄型民芸はあくまでも入り口。民芸品の良さや、テレビの上に物を置くという日本の文化のおもしろさを思い出してもらえれば」と話す。