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 訪米中の岸田文雄外相は27日(日本時間28日未明)、ニューヨークで開かれている核不拡散条約(NPT)再検討会議で「核兵器の非人道的影響の認識を共有し、核兵器のない世界に向けて結束すべきだ」と演説した。NPT体制での核軍縮・不拡散の取り組み強化を各国に呼びかけた。

 日本の外相出席は10年ぶり。岸田氏は被爆地の広島出身。演説で「核兵器国を含め、政治指導者に広島と長崎を訪れ、自らの目で被爆の実相を見てほしい」と、被爆の実態を理解する重要性を訴えた。

 北朝鮮の核・ミサイル開発問題については、「国際社会全体の平和と安全への重大な脅威でNPT体制への深刻な挑戦」と指摘。一方、イランの核開発を巡る、米国などとイランによる枠組み合意については「合意を歓迎し、最終合意に向け、外交努力を強化する」と述べた。