長崎県と長崎市、長崎大でつくる核兵器廃絶長崎連絡協議会が派遣したナガサキ・ユース代表団の大学生12人も、現地で活動を始めた。国連での会議の傍聴やイベントへの参加などを通し、核兵器廃絶に向けて何ができるかを考える。

 大学生たちは26日、被爆者らとともにニューヨークを行進。平和へのメッセージを書いた紙を貼り付けた大きな布を掲げて歩いた。

 学生らは、核兵器をめぐる過去の国際会議での各国の声明を読み比べるなどして学んできた。長崎大多文化社会学部2年で外交官志望の竹田穣さん(19)は「各国の意見表明と、それに対する他国の質問から、それぞれの国がどういう視点を持っているかを考えたい」と話す。学生たちは外務省のユース非核特使を委嘱されており、27日に国連であった岸田文雄外相の演説の中で紹介された。

 5月7日には、平和教育についてのイベントを国連内で催し、自分たちの意見を発表する。同学部2年の秀(ひで)総一郎さん(20)は「一番伝えたいのは、いまの平和教育のままではいけないということ」。核兵器のない世界をどうつくるのかという「未来」について学ぶことが軽視されていると思っている。「思いをぶつけて意見を聞くことができれば」と期待する。(ニューヨーク=岡田将平)