知日派米知識人、日本の地域覇権・膨張主義復活に懐疑的

マイケル・グリーンCSIS副理事長インタビュー
「韓日、ワシントンで後ろ指さし合うなら双方にとって損」

-こうした認識の違いが今の韓日関係の悪化につながっているのか。

 「あまりにも不自然に悪い状況になった。中国の台頭とアジア地域の経済統合、米国との同盟関係などを考えると、今よりもはるかに良くなければならない。中国は新たな中華主義を目指しながら、北東アジアの覇権を手にしようとしている。米国の掌握力を弱めるため、中国は韓日関係を悪用している」

-韓日間の難局はどのように突破すればいいのだろうか。

 「韓国と日本の双方が間違った複数の認識を持っている。日本では『(過去の出来事に対する)謝罪は十分だ。韓国には実にうんざりしている』との認識がますます広がっている。韓国では『もはや日本は必要ない。安保は米国、経済は中国とやればいい』という考えだ。だが、それは両方とも間違っている。安倍首相は上下両院合同会議の演説で、少なくとも韓国に対し、歴史認識に関連し進展があるだろうというサインを送るべきだ。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領もそうしたサインがあれば、もっと積極的に立ち上がる必要がある。1998年の金大中(キム・デジュン)大統領と小渕恵三首相のような劇的な関係改善は難しいだろうが、段階的なアプローチが必要だ」

-韓日関係を理想だけで解決するには、ほかの要素が多すぎる。

 「一部の専門家は『韓国はなぜ中国の肩を持ち、日本を孤立させようとしているのか』と不満を口にしている。その一方で、『日本が歴史認識などで素直に謝罪しないため自らを孤立させている』と考える人もいる。こうした論争は健全ではない。韓日両国がワシントンで相手に対し後ろ指をさしながら『ゼロサム・ゲーム』をするなら双方にとって損だ。キッシンジャー(元米国務長官)のような戦略家が両国政府にいたら、条件なしに和解戦略を展開するだろう」

ワシントン=ユン・ジョンホ特派員
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